青い空はポケットの中に - 2005年07月

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ドラえもん(わさドラ)第15回「ころばし屋」「きこりの泉」

オープンキャンパスのために久々に上京したら疲れた・・・。しかも一人だったので疲労感も倍増。先ほどやっと録画してあった「ケロロ軍曹」と2週間ぶりの「ドラえもん」を見てきたところだ。

◆「ころばし屋」

脚本:早川正 絵コンテ・演出:寺本幸代 作画監督:嶋津郁雄
出典:てんとう虫コミックス第13巻

この道具は毎話のサブタイトルにも出てくるし、前回の「ムードもりあげ楽団」と同じくドラえもんを象徴する道具のひとつになっている。私はこの「ころばし屋」というネーミングセンスもさることながら、ころばし屋のデザインが大好きで、この道具はドラえもんで好きな道具のうちでも5本の指に入ると思う。あくまで「好きな道具」なので、「欲しい道具」とは趣向がちょっと違う。

冒頭は、のび太がジャイアンに突っころばされたいきさつをドラに話し、道具をねだるシーンを追加することでスムーズな導入部になっていた。

ころばし屋の動きがコミカルで面白い。しかし、「ニッ」と笑うシーンに代表されるように、ころばし屋の仕事ぶりはクールかつ非情であり、アニメで動きが加わることで更にころばし屋の動作を楽しむことができた。「さすが・・・。血も涙もないころばせぶりだ。」の台詞もあったし、ころばし屋の一連の動きはテンポ良く演出されていた。

中盤は初・中期のドラえもんらしいドタバタ演出で、これもまたテンポよくできていた。意味もなく無関係な人が次々と転ばされるシーンでは、さりげなく「タイムふろしき」の回に出てきたのと同じおじいさんが出ていた。ギャグの展開の仕方も藤子Fテイストが感じられた。

更に、のび太がころばし屋と対決するシーンが追加されている。場面は突如西部劇風に。のび太が唐突に決闘を申し込むなど確かに蛇足といえば蛇足なのだが、私はこれはこれで楽しむことができた。射撃というのび太の得意分野の一つはわさドラでは今回初めて出てきたが、使った武器が輪ゴムというのが何とものび太らしいし、私としては特に悪い印象は受けなかった。

作品としては、原作の良さを生かしつつ、アニメとしての動きを楽しむことができたので満足のいく出来だった。

◆ドラえもんミニシアター

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 作画監督:木村陽子

今回はクレヨンが風の作画。出典は初期の作品で、オチは酒だったそうだ。話としてはお馴染みの「どこでも蛇口」が出てくる話だが、今回はオチが唐辛子のジュースに変更されていた。別に構わない変更だとは思うが、私の好きな「ホンワカキャップ」のアニメ化に飛び火することがないことを願う。

◆「きこりの泉」

脚本:大野木寛 絵コンテ・演出:寺本幸代 作画監督:嶋津郁雄
出典:てんとう虫コミックス第36巻

「小学一年生」に掲載された作品。「きこりの泉」という道具そのものよりも、最後に出てくる「きれいなジャイアン」がやけに有名になってしまっている。メディアで紹介されたことやグッズ化されたこともあった。確かににこの「きれいなジャイアン」、そのキャラクターが与えるインパクトは絶大だし、彼について考えれば考えるほどその存在が哲学的に思えてくるから不思議だ。哲学などという難しいことは私には分からないし、幼年誌掲載作品について思慮をめぐらすことなどナンセンスなのだが。大山版で放送された「きこりの泉」もまた傑作で、特番で紹介されたこともあるし、最近ビデオで見返したのだが非常に面白かった。原作も有名になってしまったし、わさドラでのアニメ化に掛かるプレッシャーはそれなりに大きかったのではないだろうか。

全体としては、ドラのドラ焼き好きが大げさなまでに強調されていた。このあたりのかわいらしいドラは好きなので、ドラの仕草を楽しむことができた。また、ドラを誘惑するスネ夫という対立構図も上手く機能していたと思う。

しかし、きこりの泉の使用回数が5回までという追加設定は何か意味があったのだろうか。確かに、後半のジャイアンとスネ夫の行動は、もう後がない上での行動と考えた方が説得力が高まる。しかし、5回制限という設定が生かされるような場面はなかったので、これはいらなかったのではないか。

私が気に入った発想として、「一番新しい物を泉に入れたらどうなるのか」というスネ夫の行動だ。きこりの泉は古いものを新しいものに交換する場合が当然多いのだろうが、新しい物を泉に投げ込むと巨大ロボットが出てくるというのはいかにもスネ夫らしいし、原作にはなかった良アレンジだったので楽しめた。女神が無表情で「スイッチ・オン」と言っていたのはクスリときた。巨大ロボに興奮するのび太たちはいかにも子供らしい。「あんなの邪魔だろう」と思ってしまったら、あなたはもう大人なのかも。

そして、いよいよきれいなジャイアンの登場である。きれいなジャイアンは「のび太君、ドラえもん君、スネ夫君。」というお決まりの台詞の後で、「ハ、ハ、ハ。」と無機質に笑い、余計な台詞は言わなかった。その無機質な笑い方がほんのりとした不気味さを醸し出しており、きれいなジャイアンのキャラに上手くハマっていたので感心した。この笑い方はケロロ軍曹の宇宙探偵556を連想してしまった。女神が泉まで引きずり込もうとしている「きたない」ジャイアンをよそに、どっちが良いかなどと能天気なことを考えている3人もきちんと描かれていた。

作品としては、プレッシャーを感じつつもアニメとして上手にまとめており、回数制限は蛇足だったが十分満足できる出来だった。

来週から、沢田完氏の作曲、真島茂樹氏の振り付けによる新「ドラえもん音頭」が流れるそうだ。恐らくエンディングとして放送されるだろうから、ミニシアターはひとまずお休みになるだろう。何はともあれ、エンディングが設定されるのは嬉しいことである。ケロロ軍曹の「ケロッ!とマーチ」の作曲者である沢田氏の作曲には大いに期待しているが、「マツケンサンバⅡ」の真島氏による振り付けは期待半分、心配半分といったところだ。ともかく、実際の曲を見て・聴いてみないとわからない。

来週は「ドラえもんの大予言」と「白ゆりのような女の子」の2本。前者はわさドラではセワシ初登場の話。後者は、パパの子供時代が戦時中という設定はどうやら生かされるみたいなので、原作に忠実なのは良いとして時代設定が分からなくなってしまいそうだ。来週の話にも期待。

わさドラ感想は明日までお待ちください。

  • Posted by: Rainyblue
  • 2005-07-29 Fri 23:49:19
  • Diary
今日は諸事情により帰宅が遅かったため、本日放送分のドラえもんはビデオに録画しておりましたが、今日はもう時間が遅く見ることができないため、感想は明日の夕方以降までお待ちください。いつもは金曜~土曜にかけての深夜には記事がアップできるのですが、今日はひとまず休ませていただきます。明日は多くの大学でオープンキャンパスが開催されるので、私も行ってきます。

「ドラえもん プラス」第2巻 「もっと!ドラえもん」No.2発売

20日は、てんとう虫コミックス「ドラえもん プラス」第2巻と、雑誌「もっと!ドラえもん」No.2の発売日だったが、所用で20日に書店に立ち寄れなかったため、翌日に書店へ足を運んで購入した。1巻の時には実感が湧かなかったのだが、こうしてリアルタイムでドラえもんの新刊の発売に立ち会えるというのは私にとっては大変喜ばしいことだと思っている。

トップページにフラッシュ時計を設置してみた。検索してみると、無料でデザインの優れた時計がたくさん見つかった。その中から「狂時機(マッド・ウォッチ)」風の針の付いた時計を採用した。

◆「もっと!ドラえもん」No.2

小学館刊・1380円

書店で表紙を見たとき、「今号はジャイアン特集なのにしずかちゃんのお洒落な表紙とはこれ如何に!?」と驚いてしまったが、表紙(正確に言うと梱包用の表紙)をめくるとタネが分かって一安心。

まず目を引くのが、ジャイアン役の木村昴君の写真付きインタビュー。テレビで見たときは良く分からなかったのだが、写真を通して見てみるとけっこう濃い顔をしている。やはりハーフなのだと実感。生徒会副会長らしく、利発そうな印象を受けた。しかも彼は私よりも3歳年下だというのだから面食らってしまう。彼の今後に期待したい。

2006年3月に公開される映画「のび太の恐竜2006」の作画監督を務める小西賢一氏のインタビュー。彼は「ワンニャン時空伝」の時から参加しているそうだが、何とスタジオジブリ出身で、「ホーホケキョ となりの山田くん」の作画監督を務めていたそうだ。ラフスケッチを見てみると、わさドラの大まかなデザインは踏襲しつつも、彼なりのアレンジが結構含まれている。彼の言う「リアルな動き」とはどのようなものなのかが気になるところだ。また、恐竜ハンターのラフデザインも初公開。原作とも大山ドラ版とも一味違う。変に子供っぽくすることなく怖そうなイメージで描いてくれたのは嬉しい。どことなく宮崎アニメを髣髴とさせる。そういえば、宮崎駿氏は映画ドラえもんの監督をやってみたいと話していたことがあるそうだから、彼には一定の信頼を置いても良いだろう。総監督は本編と同じ楠葉宏三氏。監督は渡辺歩氏である。渡辺氏に関しては、アニメーターとしての資質を私は評価しているのだが、たびたび「暴走」してしまうという悪癖も併せ持つ。そこは総監督の楠葉氏と上手く折り合ってバランスをとってもらいたい。

今号も文化批評家の切通理作氏の文章が掲載されている。藤本先生の<童心>と、土管のある空き地、及びジャイアンという存在に対する考察を、時代背景や藤本先生の作品や発言を交えながら述べている。彼の文章は理知的でかつ分かりやすく、藤子作品に対する深い知識と理解が感じられる。ぜひ一読を勧めたい。

特集はジャイアン。原作の様々な場面を引っ張り出しながらジャイアンという人物を面白おかしく考察している。特に気に入ったのは「ジャイアンのファッションチェック」。ジャイアンの様々な服装を一堂に会してまとめている。ジャイアンは服の面積が大きくて模様が描きやすいのだろうか、実に様々な模様が描かれている。いつものストライプや波線の模様はもちろん、結構お洒落な模様があったり、"L・Z", "Led・Zepp"など、Led Zeppelin(1970年代に活躍した英国のハード・ロックバンド)のファンだったという当時のアシスタントが描いたと思しき模様まである。

付録はのび太のフィギュアとタイムマシンの下部分。フィギュアの造りは良好だと思うが、今号も化粧箱が馬鹿でかい。

未収録カラー名作選では、2ちゃんねるのAAで有名な「きみは じつに バカだな。」の元ネタである「ウルトラスーパー電池」がカラーで掲載。ドラの背中を開けて平然と電池を入れようとするのび太に更なる驚き。もう一本は「さいみんふりこ」。操られている時の白くなった目がブラックな雰囲気。短いながらも上手くまとめられた良作であると思う。No.3は9月3日頃発売。

◆てんとう虫コミックス「ドラえもん プラス」第2巻

小学館刊・限定版キーホルダー付き500円、通常版390円

この日を心待ちにしていた。1巻の発売時はアニメドラのリニューアルのことで頭が一杯で、気付いた時には「カラー作品集」第5巻と共に既に書店で売られていたのだが、今回は発売日の翌日ではあるがその喜びを噛みしめることができた。金銭の余裕がないので限定版のみ購入。私がドラえもんの原作を読み始めたのが1998年頃だったので、既に45巻は発売済みで、私はリアルタイムで藤本先生の描いたてんコミ版ドラえもんの発売に立ち会ったことはない。そして9年ぶりにドラえもんの最新刊が発売された。私にとって、リアルタイムでドラえもんの新刊の発売に立ち会えるのはこの上なく喜ばしいことなのだと思う。収録作品は次の通り。

1.「変心うちわ」
2.「バッジどろぼう」
3.「ゾクゾク線香」
4.「身代わりテレビ」
5.「ドロン巻き物」
6.「なぐられたってへっちゃらだい」
7.「光ファイバーつた」
8.「いやな目メーター」
9.「地球脱出計画」
10.「命れいじゅう」
11.「ユメかんとくいす」
12.「全体復元液」
13.「スーパージャイアン」
14.「夢中機を探せ」
15.「呼びつけブザー」
16.「大きくなってジャイアンをやっつけろ」
17.「月給騒動」
18.「人間プログラミングぼくろ」
19.「ピンチランナー」
20.「ペットペン」
21.「タイムピストルで〝じゃま物〟は消せ」


この中で、刊行中の雑誌(初出誌を除く)を含む完全な単行本初収録作品は4, 12, 18, 19, 21の5作品。他にも、「藤子不二雄ランド」収録作品や「ぼくドラ」の付録収録作品、「コロコロイチバン」掲載作品、「コロコロ文庫スネ夫編」収録作品などが収録されている。「ユメかんとくいす」が収録されたおかげで私が持っている「文庫スネ夫編」の存在価値は薄められてしまったが、こうなれば「文庫ドラミ編」収録作品である「ドラえもんとドラミちゃん」も収録してもらっても良い。まだ数作品しか読んでいないが、「変心うちわ」のはっきりと"Before and After"を対比させたコマ割りや、大山ドラで好きな作品だった「スーパージャイアン」、個人的に思い入れの強い最後期作品の中でも特に異色な「タイムピストルで〝じゃま物〟は消せ」など、目を見張るべき作品が目白押しだ。1~45巻では見られなかったドラの仕草や表情が見られるのもまた面白い。第3巻は9月発売予定。

ドラえもん(わさドラ)第14回「ムードもりあげ楽団登場!」「友だちの輪」

今日は映画ドラえもん「のび太の恐竜2006」の最新映像が初公開されるということで、それだけでも見逃すわけにはいかない回だった。 ※7/18追記済

◆「ムードもりあげ楽団登場!」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ・演出:安藤敏彦 作画監督:久保園誠
出典:てんとう虫コミックス第14巻

この道具、いたるところでドラえもんを象徴するひみつ道具として登場しており、登場回数こそ少ないものの、もはやドラえもんの「イメージキャラクター」ならぬイメージ「ひみつ道具」になってしまっている。毎話のサブタイトルにも、しっかり登場している。私はこの道具が結構好きで、人の気分の浮き沈み、喜怒哀楽を音楽によって盛り上げてくれるという発想がなんとも素晴らしい。

冒頭、のび太が見ているテレビ番組に、何とSF短編の「休日のガンマン」らしきものが使われているではありませんか!SF短編は「異色短編」とも呼ばれる藤子F先生の作品群で、比較的短いページ数の中に様々なテーマを凝縮したSF作品を一話読み切り形式で描いている。ドラえもんと並んで、藤子F作品の中で最も人気と評価の高い作品でもある。この作品は大人向けに描かれ、青年誌または成人誌に掲載されていた。そのため、絵柄はドラえもん等の児童向け作品と変わらないのに、シリアスでブラックなテーマが多く、「これがF先生の真の姿だ」と評する評論家もいる。私は小学6年生の時に、当時横浜ランドマークで開催されていた「藤子・F・不二雄の世界展」を見に行った。そして、そこの売店で買ってきた「藤子・F・不二雄の世界」(小学館刊)という本の中に掲載されている「ミノタウロスの皿」と「みどりの守り神」を読んだのが私とSF短編との出会いである。小学生の時分に読んでしまったために、その2作品が私に与えたショックはとてつもなく大きく、以降私が藤子ファンとなるきっかけとなった作品でもある。それで、「休日のガンマン」はそのSF短編の作品群の中の一つ。シリアスというよりは、現代を生きる大人の憩いと悲哀を描いた作品である。私は後にコンビニの廉価版で読んだのだが、この作品の主人公の中年達に妙に共感してしまった覚えがある。今日の話ではそんな楽しい遊び心を見ることができて嬉しかった。パーマンを出してくれれば尚良かったのだが・・・。

さて、この話は音楽が一つのキーポイントとなっている。原作では楽団が奏でる音楽が、F先生らしい豊かな描き文字で表現されている。それだけでも十分に雰囲気は伝わるのだが、音声が加わるアニメでは、更にこの話の持つ魅力を引き出せるだろう。そういう意味ではこの話はアニメ向きであり、音楽担当の沢田完氏の能力が存分に発揮できる作品でもある。ただ、音楽で話を引っ張っていかなければならないので、音楽に掛かるプレッシャーは大きく、そういう意味ではアニメ化が難しい作品とも言える。

今回は、ムードを盛り上げる場面が映画のワイドスクリーンのようにフェイドアウトされ、そこに楽団が浮き上がってくるという演出だった。「この場面はムードもりあげ楽団が盛り上げている」ということを明確に示すためにも効果的な演出だったと思う。

沢田氏の音楽に関して言えば、印象に残りやすいメロディもあった反面、印象に残りにくいメロディも結構あった。トータルで言えば、「小さな楽団が演奏している」ということを妙に意識しすぎてしまったような印象を受ける。もう少しボリュームを上げてみてもいいのではないだろうか。また、話全体を通してみれば、もうひと頑張りといったところである。彼の作曲能力は決して低くはないと思う。なにしろケロロ軍曹の第1期主題歌「ケロっと!マーチ」を作曲した人であるからだ。あれほどケロロの世界観にマッチした曲はそうそう作れまい。だから、彼にはもっと良い曲が作れるはずなのだが・・・。

他に良かったところは、ジャイアンの母ちゃんの迫力が十分に伝わっていたこと。原作ではバットを持って殴りかかるシーンまでだったが、今回は箒でひっぱたく場面まで追加してくれた。もう一つは、ジャイアンに怖気づくのび太をしずかちゃんが説教する場面。ああいう場面はしずか役のかかずさんらしさが出ていて個人的には好きな場面だ。

逆にくどさを感じてしまったのは、のび太がママにケーキのお礼に行く場面ののび太の芝居がかった演技。わざわざああいう演技にする必要はなかったように感じた。ママのミュージカル調の演技には笑ってしまったが。オチはほぼ原作通りなのだが、急に終わってしまったような感じがした。その直後に映画ドラの5秒カットが入ってきたためになおさらそう感じたのだが、作品としてはそれなりに面白くできていた。

ミニシアターは今回はお休み。

◆「友だちの輪」

脚本:早川 正 絵コンテ:しぎのあきら 演出:安藤敏彦 作画監督:中村英一
神成さんの声:宝亀克寿 ミズエの声:福圓美里
出典:てんとう虫コミックス第38巻

38巻は私が比較的早い時期に買った巻であるため、この「友だちの輪」も馴染み深い作品だ。この話ではミズエさんという女の子が登場する。そして、今回は神成さんの初登場回でもある。神成さんは元々「オバケのQ太郎」に出てくるキャラクターで、小池さんのように他の藤子作品に越境出演しているキャラクターである。現在ではドラえもんにお馴染みのキャラとして定着している。

冒頭は大きな変更が。のび太・ジャイアン・スネ夫が空き地で野球をしていて、ガラスを割ってしまい神成さんに怒られてしまう場面が追加された。神成さんという人物の導入部分としてスムーズに機能していた。ならば、出木杉やジャイ子の初登場シーンが唐突だったのは、やはり既に定着しきったキャラであり、今更導入の必要性がないと判断されたためであろうか。

そして、河原に移動した3人が野球の練習をしていると、ボールがあらぬ方向に飛んでいってしまい、女の子にぶつかりそうになる。しかしその女の子は軽々とボールをキャッチし、剛速球でスネ夫の元に投げ返す。その女の子が何とミズエさんである。ミズエさんは原作では普通のおしとやかな女の子として描かれているが、今回は活発な一面も追加されている。ある意味冒険だったと思うが、藤子キャラの女の子は意外な一面を持っていることが多い(『入れかえロープ物語』のしずかちゃんのように)ので、違和感なく作品の中に溶け込んでいたと思う。ただ、このミズエさんの一面がこの場面のためだけに使われていたのは少々もったいない気がした。せっかく新たな一面を追加したのだから、話の中でその一面をちりばめても良かったような気がする。ミズエさんは他の藤子キャラと違って、星野スミレや竜宮姫子のように縦長ではなく横長の少女漫画のような目で、お嬢様チックに描かれている。わさドラではそれをしっかり再現できていたと思う。

ドラが部屋で読んでいた本の題名が「ねこ」(図鑑?)だったのにはクスリと笑ってしまった。

ドラが「友だちの輪」を使って黒ネコと仲良くなろうとするシーン。このネコはつり目でいかにも気難しそうな印象で、ドラもあっさり振られてしまうが、「友だちの輪」の中に入れば一発でで親友になれる。そして、ドラがネコらしい仕草をしたり、黒ネコと「ゴロニャ~ン」と鳴く場面などは「好きでたまらニャい」の回でも見られたように、可愛らしくてわさドラらしいシーンである。私はこのシーンが気に入っている。「友だちの輪」を貸してくれとせがむのび太は「自分だって、ネコのガールフレンドいっぱいいるくせに。」とドラに迫る。この時のたじろぐ様子のドラがまた良かった。

神成さんの登場シーン。のび太は「友だちの輪」を使ってまず神成さんと仲良くなる。話を始めた神成さんは、原作では「わしが初めて活動写真を見たころ・・・」といきなり語り始めるが、今回はきちんと「映画は昔『活動写真』と言っていた。」とフォローが加えられていた。実はこの話を原作で初めて読んだ時、私は「活動写真」の意味が分からず、しばらく分からずじまいだった思い出がある。ふと思い出して「映画」と言う意味だと知ったのは数年後のことである。当時私はクラブ活動か何かの活動記念写真(笑)のことだと思っていた。

今回はしずかちゃんの描かれ方が細やかで好感が持てた。ミズエさんに浮気心を持ってしまったのび太だが、しずかちゃんが自分で焼いたクッキーをわざわざのび太の家まで届けてくれ、そして置き手紙まで残してくれていた。のび太は直後に反省し、しずかちゃんの元へ向かうが、その動機付けとして説得力を持たせることに成功している。

ちなみに「友だちの輪」という名前は「笑っていいとも!」の名物コーナーから頂いているそうだ。当時を知る人しか分からないネタである。

気になったのは作画監督の中村英一氏の後期大山ドラ風の作画。前々回の富永氏と同様に、クセが出てしまい不自然な感じだった。こうなると、完全にわさドラの公式作画に合わせるか、「入れかえロープ物語」の時のような大山ドラ風味を感じさせる程度に留めるかのどちらかにしてもらいたい。演出の安藤氏に関しては良い仕事をしているだけに残念だ。作品としては良くできていたのではないだろうか。

今日一番良かったのはオチ。しずかちゃんの元へ向かったのび太が、既にミズエさんがしずかちゃんと仲良くなっているのを発見し、のび太はやんわりと追い出されてしまう。そして、「ガーン!」と音が鳴るかのごとく、画面が暗転して終わる。実のアニメらしい表現で素晴らしい。わさドラのオチの中でも随一の出来であると評価したい。

◆映画ドラえもん「のび太の恐竜2006」の予告編ムービー

1年間の休止期間を経て、来年いよいよ公開される「のび太の恐竜2006」。正式タイトルも「のび太の恐竜2006」に決定し一安心。作画監督の渡辺歩氏がわさドラ本編の作画にタッチしていないのを見ると、彼は映画ドラに専念しているのだろう。予告編に関しては、ドラたち5人がタケコプターで雄大な風景を飛び回るシーンが印象的だった。

冒頭では「僕は楽しくドラえもんを描きました。」というメッセージと共に藤子・F・不二雄先生の写真が登場。藤子F先生を登場させたということを、スタッフは軽々しく受け止めないでほしい。単なる原作ファンを納得させるための方便として藤子F先生が使われることのないようにに願いたい。今回藤子F先生を登場させたということが、スタッフが本気で映画ドラの制作に取り組んでいることの証明になることを切に願う。

のび太の顔が凛々しかったり、風で髪の毛がなびいたりするのは映画ドラの伝統。そして、最新のCG技術を駆使しているとの言葉通り、わさドラのCG技術には目を見張るものがある。単に技術の進歩ということもあろうが、その使われ方が実に表現力豊かで、違和感なくアニメに溶け込んでおり素晴らしい。CGというと眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれないが、第5作「のび太の魔界大冒険」の頃から初歩的なCGは使われており、藤子F先生もCG等の最新技術の導入には積極的だったという。「のび太の恐竜2006」には大いに期待したい。
参考リンク:映画ドラえもん「のび太の恐竜2006」公式ページ

<今後の放送予定>
7月22日
お休み

7月29日 
「ころばし屋」(13巻) 
「きこりの泉」(36巻)

8月5日 
「ドラえもんの大予言」(1巻)
「白ゆりのような女の子」(3巻)

8月12日 
「かげがり」(1巻)
「テストにアンキパン」(2巻)

8月19日 
「古道具きょう争」(1巻)
「怪談ランプ」(2巻)

出典:コロコロコミック8月号

来週はオールスター野球中継のためお休み。今度は初期の傑作が勢ぞろい。今後も傑作ぞろいのわさドラに期待したい。

「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)にトキワ荘メンバーのサイン色紙が登場

7月12日(火)20時54分からテレビ東京系で放送された「開運!なんでも鑑定団」を視聴した。放送開始時から今までこよなく見続けてきた番組ではあるが、今日は「第7回まんが鑑定大会」のコーナーがあるということで見逃す訳にはいかなかった。やがてそのコーナーがやってくる。ゲストは「まことちゃん」で有名な楳図かずお先生である。彼は常にテンションが高く、その存在がもはや漫画のような方だった。そして、藤子不二雄関連のお宝が出てこないかとテレビを見続けていたところ、トキワ荘のメンバーが書いたというサイン色紙が出てきたので目を丸くした。

そのサイン色紙を書いたのは、藤子不二雄、寺田ヒロオ、赤塚不二夫、石ノ森章太郎の4名である。依頼人はわざわざトキワ荘まで出向き、上記の漫画家にサインをお願いしたという。どの漫画家も快く応対してくれ、色紙に描いてくれたという。特に当時まだ無名だった赤塚不二夫先生は、依頼人を部屋まで入れてお茶を出してくれるし、サインも色鉛筆で丁寧に描かれた、もはや一つの作品と呼べるようなものまで描いてくれたという。赤塚先生はファンが尋ねてきてくれたということが何よりも嬉しかったのだろう。藤子不二雄先生の色紙は、タッチが太く男らしいペン使いのためA(安孫子素雄)先生のものであるという鑑定結果だった。藤子不二雄先生に関しては、依頼人が何度かトキワ荘を訪ねて藤子不二雄先生の呼び出しをお願いすると、いつも違う人が出てきてびっくりしたという。2人1組の漫画家は珍しいというか、当時は合作が多くかつ共同名義だったため2人組だということになかなか気づかなかったのだろう。ローナッツやバッチンガムでイタズラされたという話が聞けるかと少し期待していたがそのような話はなかった。

他には、「のらくろ」のアニメ原画、手塚治虫先生の漫画本3冊、松本零士先生のサイン色紙などが出品された。手塚治虫先生の漫画本3冊が100万円という鑑定結果にはびっくりした。その依頼人は40冊くらいを捨ててしまい、今手元に残っているのがその3冊だと言った。非常に惜しいことをしたと思う。「新宝島」などの超貴重本があったかもしれないし、全て残っていれば1000万円以上は軽く値が付いただろう。値段だけでなく、文化遺産として非常に貴重な存在になったかもしれない。写真を下に示しておく。公式ページのリンクも張っておくのでそちらも参照されたい。

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▲「トキワ荘でもらったサイン色紙6枚」・・・鑑定結果15万円

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▲「手塚治虫の漫画本3冊」・・・鑑定結果100万円


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▲「松本零士の色紙」・・・鑑定結果105万円

<参考リンク>
テレビ東京
テレビ東京 - 「開運!なんでも鑑定団」

ドラえもん(わさドラ)第13回「変身ビスケット」「しずかちゃんさようなら」

◆「変身ビスケット」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ:前田康成 演出:三宅網太郎 作画監督:嶋津郁雄出典:てんとう虫コミックス第1巻

原作初期のドタバタギャグ色が強い作品。藤本先生自身が自選集で「ナンセンスの世界」に分類なさっているように、ドラとのび太が一緒になってお客をいじり倒す様がなんとも滑稽で面白い、まさに「ナンセンス」ギャグ作品である。今回は高橋ナツコさんの脚本ということで、細かい演出が効いていた。

冒頭のでは、ママがから揚げを作ってそれをのび太がつまみ食いをするシーンが描かれていた。このような家庭的なシーンがさりげなく描かれているのはわさドラの特長の一つであろう。このときのママの台詞「つまみ食いをすると狼になりますよ」→その後の動物への変身、「つまみ食いという行為」→動物変身ビスケットのつまみ食いへの伏線として機能していた。

しかし、置きっぱなしのビスケットをためらいなくつまみ食いしてしまうのび太ものび太だけれど、動物に変身してしまうようなビスケットを置きっぱなしにしてしまうドラもドラである。

のび太はママからお使いを頼まれるが、変身ビスケットをそのままお客に出してしまう。だが、ママから「もっとちゃんとしたお菓子を」と怒られ他のお菓子を買いに行かされてしまう。子供の頃は、「お客もいいと言っているのに、何でビスケットじゃダメなんだろう?」と思っていた。お客に出すお菓子といえば、家にはお客の類はほとんど来ないが、年に1回家庭訪問があり、その時に出すお菓子がいつも気になっていた。母はわざわざお菓子屋まで行って買ってくるのだが、出されたお菓子を食べる先生などいるはずもなく、先生が帰った後いつも私と母で食べてしまっていた。私は甘いものは苦手な方だが、美味しいお菓子もあり、ささやかだが特別な日と思っていた。そしてそのうちのび太が和菓子屋にお菓子を買いに行かされるシーンも自然に思えてきた。ただ、弟が中学生になった頃は家庭訪問は廃止され、代わりに「三者面談」になっていた。先生も大変だし、保護者も余計な気を遣わなくてはならないので家庭訪問は減り続ける傾向にあるという。

閑話休題。のび太がネコに変身した後、だんだんと姿を見せていく手法はベタだが良かったと思う。また、原作最大の肝でもあるお客のいじられっぷりは原作通り描けていたので楽しんで見ることができた。その代わり、出木杉の登場シーンは賛否両論あるかもしれない。夕焼けのシーンはわさドラでは幾度となく出ているが、その美しさはアニメ随一だと感じる。最後のシーンも、かえるに変身したお客の姿をあえて描かず、ご近所の人々の騒ぐ声のみで表現することで、一層お客の変身シーンが引き立っていた。そして、ママがウサギに変身してパパが伸びてしまうシーンも滑稽で面白かった。ママ役の声優さんは元セーラームーンということで、このウサギのシーンと何らかの関連性を指摘している方もいた。作品としては良くできていた。

◆「ミニシアター」

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 原画:古宇田文男

この切り絵風の作画はストーリーによくマッチしているので気に入っている。声を出すと近くのものが吸い込まれてこちらの受話器から出てくるという不思議な糸電話で遊ぶ姿が楽しく描かれている。連載最初期の作品。

◆「しずかちゃんさようなら」

脚本:大野木寛 絵コンテ:前田康成 演出:三宅綱太郎 作画監督:嶋津郁雄
出典:てんとう虫コミックス第32巻 ※原題は「しずちゃんさようなら」

原作でも特に好きな話である。「物事を深刻に考えすぎてしまうのび太」と「白けて傍観しているドラ」の二項対立がはっきりと描かれている作品でもある。そんな2人の視点にそれぞれ立ってみて物語を見るのもまた面白いのではないだろうか。

冒頭では、近所を歩くのび太が赤ん坊を乗せた乳母車を押している幸せそうな父親と母親とすれ違う。これはその後ののび太の思考、および行動を暗示させているような印象を受けた。

のび太はどこまでもしずかちゃんのことを想い、何とかしてしずかちゃんと別れようと努めるわけだが、傍から見ているドラにはそれがばかばかしく思えている。「ばかばかしいとは思うけど、いじらしくもあるなあ。」というドラの台詞にドラの気持ちの全てが集約されている。

さて、放送前から気になっていた薬物系の道具の変更。原作では「虫スカン」という洒落の効いた錠剤であったが、わさドラでは道具名はそのままに頭にかけるリキッド系の道具に変更されていた。また、自殺などのネガティブな台詞も全てカットされ、家出に変更もしくはぼかされてしまった。そのためか、のび太が虫スカンのかけすぎで気分が悪くなる描写や、しずかちゃんがのび太の家に行く動機付けが不自然に感じられた。

特に良かったのは、しずかちゃんが不愉快オーラに耐えながらのび太の元まで歩み寄るシーン。「のび太さんなんて虫が好かない。」とネガティブな言葉を吐いているのに体はひたすらのび太の元へ向かおうとする。しずかちゃんの懸命に努力する姿が丁寧に描けていたと思う。また、のび太が高台で出木杉にしずかちゃんのことをよろしく頼むと懇願する場面では、高台の風景が美しくて秀逸であった。

トイレでのび太に虫スカンを吐かせるいった深刻な描写はなかったとしても、のび太をお風呂に入れて、気分が良くなったところでしずかちゃんが涙を流してのび太をしかる場面はもう少し引っ張ってくれても良かったと思う。だが、最後のシーンは原作にはないが、しずかちゃんの笑顔で締めくくられていたのは非常に良かった。作品としては改変を考慮してもそれなりに良くできていたと思う。

のび太はしずかちゃんと共にいる空間が好きなのだろう。だから今度もしずかちゃんと一緒にいることに決めた。ドラやママでさえ逃げ出した虫スカンの効果だったが、しずかちゃんは見事にそれを跳ね除けた。その時、私はのび太としずかちゃんの運命を確信した。

◆今後の放送予定

7月15日
「ムードもりあげ楽団登場!」(14巻)
「友だちの輪」(38巻)

7月29日
「ころばし屋」(13巻)
「きこりの泉」(36巻)

8月5日
「ドラえもんの大予言」(1巻)
「白ゆりのような女の子」(3巻)

さて、来週は神成さん初登場&音楽の沢田完氏の手腕が発揮できる作品群である。そして再来週は伝説の「きこりの泉」が・・・・。もう一つ、「白ゆりのような女の子」は戦時中ネタだがどのように対処するのだろうか。ただ、戦時中の話である必然性はあるとも言い切れないので、普通にパパの子供時代の話になってたりして。

さすがに放送開始から3ヶ月も経つと、毎週感想を書くのが億劫になる時もある。だが、このブログのメインコーナーであるわさドラ感想は意地でも毎週続ける所存である。他にも、洋楽CDのレビューとか、ケロロ軍曹とか、書きたい記事はいっぱいあるのだけれど、その辺は少しずつ書き進めていきたい。

ところで、「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」が9日に公開ということで、テレビのロードショウは今まさに「スター・ウォーズラッシュ」の様相を呈している。で、金曜の8時から放送された「エピソード2 クローンの攻撃」もバッチリ視聴した。映画館で一回見たきりなので、復習にもなったし、これから見に行く予定の「エピソード3」の予習にもなった。エピソード2の、昔ながらのラブロマンスのようなラブストーリーにはあまり興味がないが、終盤の戦闘シーン、特にヨーダとドゥークー伯爵の決闘シーンは必見である。

ソーシャルネットワーク「mixi」に参加

  • Posted by: Rainyblue
  • 2005-07-08 Fri 01:28:38
  • Web
知人の某氏より紹介状を頂き、私も晴れてmixiに参加させていただくこととなった。某氏にはこの場を借りて御礼申し上げたい。

さて、ブログを始めると最近流行りのコミュニティの形態の一つとしてソーシャルネット(SNS)に関しては否が応でも目に入るものだ。ただ、知人・友人からの招待状がなければ入れないということで、敷居の高さや選民意識を感じていた。まあ、アンダーグラウンドな2chでもたまには覗いてみるか、と思っていた矢先に招待状メールを頂いたというわけである。

というわけで、私も早速登録してみた。コミュニティを見渡すと、実に様々な種類のトピックがある。会員しか入れないのに、この多さはどの有名掲示板にも及ばないほどだった。とりあえず、藤子不二雄・ドラえもん関係、音楽、地域・母校のコミュニティに参加してみた。個人的には、私が今通っている高校のトピックがあったのは嬉しかった。

ところで、mixiは円滑運営のためなのか18歳以上しか会員登録できないようになっている。で、私は先月やっと18歳を迎えたばかりであり、何とかギリギリセーフで登録することができた。

実社会やネットでの知人・友人を通して友人の輪が広がっていくシステムは目を見張るものがある。今まで引きこもりがちでマイノリティな趣味を持っている人も、ここで同じ趣味をもった人と交流することができる。現在オタク・カルチャーの世間への浸透が目覚ましいが、ソーシャルネットも一役買っていると言うことができるだろう。

まだ始めたばかりなのでこれから少しずつ色々な部分に触って楽しんでみたいと思う。とりあえず、日記機能では外部ブログを利用することができるというので、私がFC2で開設しているこの「青い空はポケットの中に」をmixiでも公開することにした。少しでも私のブログを読んでくれる人が増えたら幸いだと思っている。

ドラえもん(わさドラ)第12回「ドラえもん DON DON サマースペシャル!!」

今日はスペシャルということで、ラインナップも豪華。番組の冒頭と最後に流れるシーン、キーワードクイズなどは末期大山ドラのそれを継承している模様。今回は3つの話が放映されたが、正直イマイチに感じる部分もあったし、面白いと思える部分もあった。

<本日のラインナップ>
「一生に一度は100点を・・・」
「のろいのカメラ」
「天井うらの宇宙戦争」

◆「一生に一度は100点を・・・」

脚本:早川正 絵コンテ・演出:塚田庄英 作画監督:富永貞義
出典:てんとう虫コミックス第1巻

初期の教訓めいた話。散々ジャイアンの悪童ぶりを描きつつ、最後に名台詞でスパッとオトすという、メリハリの効いた話でもある。

のび太の夢の中では、のび太は100点を取って先生や級友から羨望の眼差しで見られるが、夢の中ののび太は「なぜ100点以上取れないのだろう?」と現状に満足していない。この、理想と現実のギャップに思わず笑いが生じてしまう。のび太って人物は結構理想が高い。

のび太がコンピューターペンシルの使用をためらう場面は、比較的良く描けていた。特に、暗い背景に走馬灯のように各人物の表情や台詞が駆け抜けていく演出は「どくさいスイッチ」の回でも見られた。アニメーションとしてはオーソドックスな手法だが、アニメとしてシーンを映えさせるためには効果的な方法だろう。全体的には、のび太の心の葛藤を上手く表現できていたと思う。ただ、のび太がペンシルを使わなかったことをドラに報告する場面では、ドラのリアクションがやや大げさに感じた。もう一つ、「欲しいものは手に入れるのがおれのやり方さ。」の台詞に代表されるジャイアンの悪どさの描写が足りないと感じた。全体的に、のび太の描写に重点が置かれる恰好となった。

個人的に残念だったのは、ジャイアンの父ちゃんが登場せずに母ちゃんに置き換わってしまったことと、父ちゃんの名台詞と最後にジャイアンがペンシルをドラとのび太に投げ返す場面がなかったことだ。父ちゃんの「できが悪いのは仕方がないとして、不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!」の台詞は、ドラえもん屈指の名台詞だと思うのだけれど・・・。尺の都合かオチが忙しくぶった切られてしまった感がある。ジャイアンの父ちゃんは出演回数こそ少ないものの、非常に味のあるキャラクターだと思うので、ぜひ他の登場回ではしっかりと描いて欲しい。このままでは剛田家は母子家庭だと思われてしまいそう(日テレ版ドラだと実際に母子家庭だった)。ただ、ジャイアンの母ちゃんの声や演技は非常に良かった。

コンピューターペンシルはドラの道具の中でも珍しくしっぺ返しのない道具である。初登場は1巻なのに、40巻代の話に至るまで苦労知らずの道具の代名詞として名前だけはたびたび登場している。

全体としては、及第点はあげられるけれど、今一つというのが正直な感想だ。わさドラの他の回と比較しても、私は下位に入れるだろう。この話は、「テストで悪い成績を取ることよりも、不正をするのがもっとも恥ずべき行為」ということを私たちにさりげなく伝えてくれる。アニメではカットされてしまったが、そのことは最後のジャイアンの父ちゃんの台詞に集約されている。この話を見た少しでも多くの人がこの教訓を読み取っていただけたらと思う。

◆「のろいのカメラ」

脚本:大野木寛 絵コンテ:玉野陽美 演出:塚田庄英 作画監督:富永貞義
出典:てんとう虫コミックス第4巻

原作の中でもとりわけブラックな話。のび太がジャイアンとスネ夫、初期では特にスネ夫にいじめられると、これでもかとカッとなって仕返しに走るというのがまさに初期の雰囲気。ドラのブラック話は特に好きなので、アニメ化に際しどのような表現がなされたのだろうか。

冒頭の場面は概ね良し。怒るドラの表現やわさびさんの演技も良くできていたと思う。「ドラえもんだらけ」の回に代表されるように、大山さんと違い、わさびさんは声のトーンを変えることで演技や表情にメリハリを付けようと試みている。最初はうるさく感じるかもしれないが、これもわさび流の味だと思うのでこれから頑張って欲しい。

特に良かったのが、のろいのカメラを写した時の演出。雷が落ち、のび太の毛が逆立ち、色が反転し、おどろおどろしい音楽とともに背景が回転する。このシーンはブラックな雰囲気がよく出ていたと思う。私の好きな藤子A先生の作品である「笑ゥせぇるすまん」のアニメ版で喪黒福造が行う「ダーッ!!」のようなブラック加減だったので気に入った。

さて、放送前から指摘されていたジャイ子の描写だが、原作初期の凶暴幼児キャラではなく後期のおしとやかでしっかり者のキャラだった。原作ではガン子と対等な関係だったが、今回はお姉さんとして面倒を見る役割に。私もジャイ子は後期キャラの方が好きだし、アニメとしても統一した方が良いだろうから、このジャイ子の描かれ方は上手くまとめていたと思う。ガン子の声よりジャイ子の声のほうが高く聞こえてしまい変な感じだったが、バニラさん演じるジャイ子の声も前回ほど違和感は感じなくなった。

仕返しをした時のお漏らしに見せかけた描写は健在。今回はジャイアンとスネ夫の2人がまとめて股間から水が出る被害に遭っていた。オチは、お漏らしをする描写の後に、調子に乗って仕返しをしているドラとのび太が気づかぬうちに、ネコがドラとのび太の人形を引っかこうとする描写が。そして2人の悲鳴と共に大きく「人を呪わば穴二つ」の文字が出て終わる。「人を呪わば穴二つ」の意味は、「他人を呪って殺そうと墓穴を掘る者は、その報いで自分の墓穴も掘らなければならなくなる。人に害を与えれば、結局自分も同じように害を受けるものだということ。ここでの「穴」は墓穴のこと。」だそうだ。面白ければ改変は大いに結構だが、今回のオチにドラえもんらしさはあまり感じられなかった。このオチに関する意見は賛否両論ありそうだ。最後のオチは蛇足に感じたが、それ以外はまずまずの出来だった。

◆「天井うらの宇宙戦争」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ:安藤敏彦 演出:鈴木卓夫 作画監督:金子志津枝出典:てんとう虫コミックス第19巻

原作も中編で、冒険スペクタクル溢れる大長編的な勢いを感じさせる作品だ。この話が作られたのは1978年。丁度映画「スター・ウォーズ」第1作(エピソード4)「新たなる希望」が公開された年でもある。そして今回、「スターウォーズ エピソード3 シスの復讐」の公開に合わせてこの話をチョイスしてきたスタッフには拍手を送りたい。

この話はスターウォーズのパロディ描写がふんだんに盛り込まれている。「ダースベイダー」ならぬ「アカンベーダー」、「レイア姫」ならぬ「アーレ・オッカナ姫」、「R2-D2」ならぬ「R3-D3」等々。「アカンベーダー」ならまだしも、「アーレ・オッカナ姫」という名前は藤本先生でなければ思い付かなかったであろう。この2人の登場人物のネーミングセンスは本当に素晴らしい。「R3-D3」に関しては、今回はその名前は出てこなかった。原作でのパロディの描写は、「ケロロ軍曹」顔負けなほど露骨だ。帝国軍のクローン兵はそのまんまだし、アカンベーダーはダースベイダーにベロが生えただけのように見える。今回のアニメ化に関しても多少デフォルメされていたが、概ね原作通りに描いてくれたので好印象だった。ところで、この話では重要人物のルーク・スカイウォーカーやC-3POのパロディキャラが登場しないが、ルークをのび太、C-3POをドラに当てはめるとこれがまたしっくり来るような気がする。藤本先生はスター・ウォーズがかなりのお気に入り作品だったらしく、ご自身でも旧3部作のレーザーディスクを所有されていたという。原作でも名前だけだが「スター・ウォーズ」を思わせる単語はたびたび登場している。藤本先生にはぜひスター・ウォーズ新3部作や「宇宙戦争」を見ていただきたかった。現在天国にいらっしゃることが非常に悔やまれる。

背景やアカンベーダー軍の宇宙船などにCGがふんだんに使われていたが、CGの表現力も日増しに良くなってきていると感じる。ジャイアンの家の天井裏に造られた要塞の描かれ方が迫力があって良かった。敵軍の宇宙船をジャンジャン撃ち落とすのび太の表現に勢いがあった。

敵兵やアカンベーダーがジャイアンの家の夕食を漁るシーンの描き方はコミカルで良かった。舌なめずりをする敵兵やアカンベーダーも愛嬌があった。

アーレ姫の表情や演技が原作通りかつ非常に豊かだったので大いに喜んだ。やたらと勲章をあげたがったり、のび太に結婚を申し込むなどのシーンが良くできていた。棒読み風のアーレ姫の「あ~れ~」という台詞も良い味が出ていた。

この話の面白さは、最後の「ずいぶんスケールの小さい宇宙戦争だったなあ・・・。」というような台詞に代表されるように、宇宙戦争だの地球の危機だのといった壮大かつ危ないテーマを、全て天井裏とご近所だけで解決してしまっていることに笑いの要素がある。パロディを盛り込みながらもストーリーはまさしくドラえもんであり、ドラの世界を十分に堪能できる作品としておすすめできる。

私は小学6年生の時に公開された「エピソード1」を見て以来、「スター・ウォーズ」のファンである。小6の夏休みは普段飲みもしないペプシコーラを買い漁ってスター・ウォーズのボトルキャップを集めていたのが懐かしい。今でもそのボトルキャップは大事に取ってある。今年はスティーブン・スピルバーグ監督作品の「宇宙戦争」と共に、スター・ウォーズの完結編である「エピソード3」が公開される。2作品とも必ず見に行きたいと思っている。

アニメの出来は非常に良かったと思う。映画を見ているような感覚で楽しむことができた。

3話目に関しては良かったと思うのだが、前半の2作は何だか末期大山ドラ的なノリを感じてしまい十分に楽しむことができなかった。スタッフを見てみると、2作とも作画監督は大山ドラ時代からのベテランである富永貞義氏で、演出は同じくベテランの塚田庄英氏だった。富永氏に関しては「入れかえロープ物語」における大山ドラ風味を感じさせる作画が好評で、今回も期待されていたファンの方々も多いと思うが、個人的には前回と違って大山ドラ末期の悪い部分がにじみ出てしまったように感じた。特に、目が大きく、タマゴ型をした後期大山ドラの目はわさドラにはどうかと思ったので、良い印象を持つことはできなかった。作画の富永氏に関しては、今回はイマイチと言わざるを得ない。だが、これは富永氏一人の責任ではなく、演出の塚田氏の責任も大きいような気がする。以前の塚田氏が演出を手がけた回ではもうひと頑張りの話が多かった気がする。彼はまだ末期大山ドラのノリが抜け切れていないのではないだろうか。惰性ながらもほぼ毎週末期大山ドラを見て育った私から言わせてもらえば、わさドラに関しては末期の毒を完全に抜いてもらいたい。それができないのならば、いかに優秀な旧スタッフといえど潔く身を引かせるべきなのではないだろうか。とは言っても、毎週金曜日が楽しみな自分がいることには変わりない。脚本に関しては、高橋ナツ子さんの回はハズレがないと思う。彼女が他のアニメの脚本を手がけた際は、どうやら批判の的になりやすいらしいのだが、ドラに関しては原作の良さを十分に生かしアニメとして無理のない脚本を作っており、個人的にはわさドラの脚本家に関しては一番期待をしている人である。ツッコミを入れたくなるような彼女なりの「超解釈」は健在だが。

来週は「変身ビスケット」「しずかちゃんさようなら」の2本。「しずかちゃんさようなら」は、個人的に非常に思い入れが強い作品で、原作を読んだ時は思わず涙が溢れそうになった。公式ページではどうやら錠剤の「虫スカン」から「虫スカン」スプレーに変更されてしまったようだが、そんな変更をものともしないような作品作りを期待する。

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