青い空はポケットの中に - 2005年06月

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ドラえもん(わさドラ)第11回「おかしなおかしなかさ」「まあまあ棒」

今週の話も面白かったと思う。今日も大いに楽しませてもらった。

◆「おかしなおかしなかさ」

脚本:大野木寛 絵コンテ・演出:寺本幸代 作画監督:嶋津郁雄
出典:てんとう虫コミックス第19巻

初出誌は「小学一年生」であり、7ページの比較的短めの作品。ストーリーで見せるというよりは、道具の面白さで子どもたちを楽しませる低学年向き作品のひとつ。ドラえもんの原作は年齢層によって微妙に絵柄やストーリーを描き分けられており、「幼稚園」や「小学一年生」掲載作品と「小学六年生」や「少年サンデー増刊号」掲載作品を比べるとずいぶんと雰囲気が違うことに気づかされる。低学年誌掲載作品のストーリーは道具で楽しく遊ぶ様子が描かれており、雰囲気もほのぼのとしている。だがそれもまさしく「ドラえもんの世界」であり、肩の力を抜いて楽しめる作品が揃っている。また、カラー原稿が多いので絵の美しさでも楽しむことができる。そういった低学年向き作品を楽しみたい方はてんとう虫コミックススペシャル「ドラえもん カラー作品集」が1~5巻まで刊行されているので是非手にとってみてはいかがだろうか。さて、今回のアニメはどのような感じになるのだろうか。

・洗濯物を取り込むドラ
日常感あふれるシーンは、わさドラの中でも特に好きな部分の一つ。あわてて洗濯物を取り込んだり、丸い手でちょこんと正座しながら洗濯物を畳むドラも可愛らしい。のび太に悪態をつくドラもわさドラならではで良い。

・のび太に軽蔑の眼差しを送るしずかちゃん
ドラが出した「あいあいがさ」を差したのび太。モードを「超モテモテモード」にすると、傘の周りにバーチャルの女の子がウジャウジャと現れる。駅で偶然のび太を見かけたしずかちゃんはのび太に傘を貸してもらったお礼を言おうとするが、もはやハーレム状態でニヤニヤしているのび太を見て冷たい視線をのび太に送リつつ立ち去った。これはアニメオリジナルのシーンだが、何も言わずとものび太を軽蔑する冷たい雰囲気が良く出ていてGood。

・「大人の目線」と「子どもの目線」
この話を要約すると、「雨が降ったのでのび太とドラが傘を持って駅までパパを迎えに行き、ドラが色々な傘を出してパパに差してもらおうとするが、結果的にパパをてんてこ舞いにさせて困らせた挙句怒らせてしまった。」という非常に分かりやすい話である。一見すると子どもっぽい雰囲気のドラや、パパを困らせてばかりののび太やドラに違和感を感じる方もおられるかもしれない。だが、この話が低学年誌掲載作品であることを鑑みるとどうだろう。この話はあくまで「子どもの目線」で描かれているのではないだろうか。パパの不平・不満に対するドラやのび太の受け答え方は「子供らしい身勝手さ」が現れていると思う。いくつもいくつも傘を出してパパに使ってもらおうとする。これはドラからすれば良かれと思ってしていることで悪気など微塵も感じられない。つまり、「ね、このかさおもしろいでしょ」というような「子供らしさ」にあふれた作品なのではないだろうか。

全体としては、アニメ化に際し尺を伸ばす必要があったので、アニメオリジナルのシーンでは多少くどさを感じたが、それでもアニメオリジナルのシーンやオリジナルの傘は良かったと思う。肩の力を抜いて見られる作品だと思った。また、パパの声を長く聞く事ができた。松本保典氏のパパは非常に良く役にハマっていると感じた。ドラの話でパパがメインの回は傑作ぞろいなのでこれからも楽しみだ。こうもりがさを使っている時の和風のBGMも印象深かった。総じて出来は良い方ではないだろうか。

ここからはちょっとふざけてみよう。

☆★☆ドラえもんPresents☆★☆
~おかしなおかしなかさコレクション~


商品番号No.1 「人さがしがさ」
これを差せばあなたの捜し求めている人のいる方角を指し示してくれます。「たずね人ステッキ」よりもスムーズに、会いたい人の元まで行けることでしょう。晴れの日も差さなければいけないのかって?・・・・・まあ、日傘としてでも使ってください。

商品番号No.2 「お祝いがさ」
お祝いの時にピッタリ!!ぜひ祝ってあげたい人に差してもらいましょう。大喜びすること請け合いです。リボンで前が見えなくなるのはご愛嬌。

商品番号No.3 「オルゴールがさ」
これを差せばオルゴールが流れ、様々な楽しい飾りが回り始めます。赤ん坊をあやす時にぜひどうぞ!!赤ちゃんがよろこびますよ。ただし、この傘を差して表を出歩くには勇気が要るかも。

商品番号No.4 「トレーニングがさ」
なんと、オール鉛製の傘です。これを毎日差して歩けばきっと腕の力が強くなることでしょう。普通の人間はこんなの持てないって?大丈夫、129.3馬力のドラえもんが軽々と持ち上げていましたよね。きっとあなたも持ち上げられるようになるはずです(ンなはずない)。

商品番号No.5 「あいあいがさ」 ☆アニメオリジナル
モテない人はぜひこの傘を!!これを差すだけであなたもあいあい傘気分が満喫できます。この傘は「ノーマル」「モテモテ」「超モテモテ」の3段階調節機能付きの高性能タイプ。「超モテモテ」モードにすればあなたはハーレム状態に!!ただし、好きな女の子に軽蔑の視線を送られないよう気をつけましょう。

商品番号No.6 「マラソンがさ」 ☆アニメオリジナル
取っ手が足の形をしたこの傘、差すとあなたは疲れることなくマラソンをしながら目的地にたどり着くことができます。どうやって止まるかって?・・・ええと、それは・・・忘れてしまいました。危なくなったら傘を手放しましょう。

商品番号No.7 「妖怪がさ」 ☆アニメオリジナル
肝試しのときはぜひこの傘を!!怖がらせたい人にこの傘を手渡しましょう。差すと、中から妖怪がウジャウジャ・・・相手はビビって逃げ出してしまうこと請け合いです。妖怪を出しっ放しにしないよう要注意。

商品番号No.8 「こうもりがさ」
正直、傘を差して歩くのがめんどくさい・・・。そんな時はこの傘をどうぞ!!なんと差すと傘が羽ばたいて目的地まで連れて行ってくれます。ただし、足が疲れない代わりに腕がものすごく疲れるかもしれません・・・。

商品番号No.9 「パラシュートがさ」
思いがけなく高いところから降りられなくなってしまった時はこの傘の出番です。これを差して飛び降りるだけでふわふわとゆっくり安全に地上まで降りられます。コンパクトなので持ち運びにも便利。ただ、傘としての機能は他の傘よりも劣るかもしれません。

商品番号No.10 「台風がさ」 ★アニメオリジナル追加部分あり
原作では「さすとあめがふるかさ」だったのが、今回はパワーアップして登場です。なんと、雨だけでなく台風のように風まで吹いちゃいます!!バージョンも「台風1号~台風18号」まで各種取り揃えてあります。傘としての機能はどうなのかって?ほら、水不足の時に使えますよ。のび太くんはこれで無人島生活を切り抜けたのですから。

「ドラえ本」でよく見られたインチキパロディショッピングのページを真似てみた。この傘だけでも楽しませてくれるドラえもん。だが、冷静に考えてみると使い方によってはけっこう良い使い道があるかもしれない。

<今日の一句>
雨は降る パパは待ってる 傘盗られた
                       字余り のび太   

◆「ドラえもんミニシアター」

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 原画:関 修一
※単行本未収録作品

「シューズセット」というタイトルのお話。「おかしなおかしなかさ」より純粋に、道具で楽しく遊ぶ姿が描かれている。原作は2ページの作品。今回は関修一氏が原画ということで、ミニシアターの第1回で見られたような手書き風の作画だった。この絵はミニシアターにマッチしていると思う。大きな目のドラが芝山努氏の絵コンテ風だった。

◆「まあまあ棒」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ・演出:寺本幸代 作画監督:嶋津郁雄
出典:てんとう虫コミックス第23巻

単行本の23巻は私が比較的早い時期に買った巻なので何度も繰り返し読んでおり、23巻が最もなじみのある巻だと言っても過言ではない。「まあまあ棒」も印象深い作品として私の記憶の中にある。そういうわけで、今回のアニメ化には非常に期待していた。大山版でも見た気がするのだが記憶が定かではない。

先生に怒られて廊下に立たされ、ジャイアンにいじめられ、ママにまでお説教をされる。嫌になったのび太はドラに泣きついて「まあまあ棒」という道具を出してもらい、のび太が調子に乗ろうとするところまではよく「黄金パターン」と呼ばれる展開と同じなのだが、一筋縄ではいかないのがこの話。調子に乗ってしまうのはスネ夫であり、最後の爆発シーンはドラえもん屈指の迷シーンとして印象深く記憶に残るのではないだろうか。

・「出目フグ」
まあまあ棒の効果を試すため、のび太が言ったと偽ってドラがママに対して言った悪口。これは原作通り。この悪口は変な配慮もなくそのまま言ってくれたのは良かった。

・ドラがあわてて出した道具4点
あれでもないこれでもないと、ドラがあわてて出した役に立たない道具のうち、4つは名前をいちいち挙げており、なかなかマニアックなラインナップだった。ドラが出した道具は「ビッグライト」「ネムケスイトール」「ムードもりあげ楽団」「ほんやくコンニャクおみそ味」の4点。「~楽団」はこれからの放送ラインナップに組み入れられているし、「~おみそ味」は映画ドラを見ていた方ならば馴染み深い道具だろう。

・怒りの蓄積の表現
「まあまあ棒」という道具は、一見すると相手の怒りを静めることができる便利な道具のように見えるが、その実態は怒りを無理に飲み込ませているだけ。多用は禁物であり、普通の人がむやみやたらに使うととんでもないことになってしまう。で、のび太から奪ったまあまあ棒を、スネ夫はやはり悪用し始める。ジャイアンを蹴っ飛ばしては「まあまあ」、また蹴っ飛ばしては「まあまあ」。これを何度も繰り返していくうち、ジャイアンは心なしか態度が訝しげになっていったような印象を受けた。原作ではジャイアンの怒りがはっきりと分かるシーンは最後の方の怒りを極限まで溜め込んだ状態だけなのだが、今回はだんだんと怒りが蓄積していったように演出してくれたのは良かったと思う。

・「ジャイアンの歌」という口実
スネ夫のせいで怒りが極限まで達してしまったジャイアン。これ以上怒りを溜め込むと大爆発を起こしてしまう。危険を感じたドラとのび太は人家に被害が出ないように空き地まで誘導しようとする。だが、どうやって誘導したらいいものか。そこで、ジャイアンの歌が聴きたいとウソの口実を作ってジャイアンを空き地に誘導した。今にも爆発しそうなジャイアンを上手く移動させるためにアニメでは理解しやすいように明確な口実を作ることで説得力を出そうと試みていた。

・怒りが極限まで達したジャイアン
時折ビキンピキンと光るギラギラした目、真っ赤な顔、蒸気機関車のような荒い鼻息。もはや爆発寸前だ。この極限状態のジャイアンは比較的良く表現されていた。また、ドラとのび太の極限ジャイアンに対する扱い方が面白い。ニトログリセリンや不発弾を扱うような様子だった。扱っているのがジャイアンなだけに緊迫した雰囲気とのミスマッチ加減が笑いを誘った。

・「オンチゴリラ」といった後の間
爆発寸前のジャイアンを空き地まで連れて行くことに成功したドラとのび太だが、空気を読めないスネ夫が再び現れてジャイアンをからかおうとする。その時スネ夫は「オンチゴリラ」と言ったが、その直後に突如音楽が止まり、キャラの動きも止まり、何やらただならぬ雰囲気を醸し出していた。

・爆発前の間
「ピキーン」という音の後に爆発するのは爆発シーンでは常套手段だが、この時の「間」も良くできているように感じた。

・爆発シーン
この話の一番のハイライト、見所のシーン。爆発シーンがどのように表現されるのか非常に楽しみにしていた。今回は「ピキーン」という音がした後一瞬間があって、その後大爆発となった。その爆発シーンは近くからと遠くからと様々なアングルで見せてくれて面白かった。特に遠目のアングルでは、空き地から火山のように上空へ爆発が広がっており強烈だった。

・小鳥の表現
爆発前に木の上でジャイアンの足音にびっくりしていた2匹の小鳥が爆発後は灰を被って一目散に逃げていった。ちょっとした小鳥の顛末をもきちんと描いているところに芸の細かさを感じた。

・爆発後のジャイアンとスネ夫
爆発後のジャイアンとスネ夫は2人共真っ黒焦げになってはいるが少々様子が違う。ジャイアンは目をパチクリさせてすっきりした印象を受けるのに、スネ夫は真っ黒焦げになってピクピクしており完全に伸びてしまっている。ジャイアンは怒りからの開放を、スネ夫は戒めを受けている様子を良く表現できていたと思う。特にスネ夫は原作通り真っ黒焦げでヒクヒクした様子が強烈に描かれており良かった。

・「あのすさまじいエネルギーを何とか平和に利用できないものだろうか・・・?」
ラストにドラが言う台詞。この台詞も重みと説得力が必要だと思う。だが、わさびさんの声はだんだん低くなって良い味を出しつつあるものの、こういう場面ではまだまだ努力が必要だと感じた。もし怒りのエネルギーの平和利用ができようものなら、ちょっとしたいざこざくらいならすぐになくなるだろう。

総じて良くできていたと思う。前回のクオリティも高かったが、今回も安定して面白く見られる作品に仕上がっていると感じた。毎週このペースを維持してもらいたい。

次回は、初回以来2回目となる1時間スペシャル!!題して「ドラえもん DON DON サマースペシャル!!」ラインナップは
「天井うらの宇宙戦争」
「のろいのカメラ」
「一生に一度は百点を…」の3本
名作ぞろいで素晴らしいラインナップだ。冒険・ギャグ・教訓と話のバランスも取れている。「天井うらの宇宙戦争」は、原作ではスター・ウォーズの公開に合わせて1977年に作られており、来週「エピソード3」の公開に合わせてこの話をチョイスしてくるとはスタッフの遊び心を感じる。来週が非常に楽しみだ。

「ケロロランド vol.1であります!」を購入

  • Posted by: Rainyblue
  • 2005-06-21 Tue 18:22:20
  • Comics
200503000310.jpg


ケロロランド vol.1であります!」(角川書店・580円)を購入。今号より隔月化が決定。

ケロロ軍曹(吉崎観音著)は、そのかわいいキャラクターや絵柄から、小さな子どもに人気があるし、マニアックなパロディをふんだんに盛り込むことで大人からの支持も受けている。また、適度?なお色気描写の存在によって連載誌である少年エースの本来の読者層からの支持も受けているという、大変支持層の幅が広い作品である。

ケロロ軍曹についての記事はいつか書こうと思っているし、2年目から見始めたアニメ版の感想も追々書こうと思っている。今はドラえもんの記事だけで手一杯な部分もあるが。

で、いい年こいて今回購入した「ケロロランド」は、アニメからケロロの世界に入ったり、少年エースを買うにはちと早い幼年層向けに作られた雑誌である。本来角川書店はこういった幼児誌の類はほとんど作らないはずだが、幼年向け雑誌として十分まとまった体裁になっている。

だが、一筋縄ではいかないのがケロロの常。小さい子どもをメインターゲットとしつつ、もっと上の世代の興味を引くようなつくりになっている。作りといっても、内容はまんま幼年誌なのだが、随所にネタであろうと思われる記事があり、ケロロランド自体が「てれびくん」や「小学○年生」といった子供向け雑誌の壮大なパロディとなっているような印象を受ける。

内容は吉崎先生描き下ろしの漫画が一本と、他の漫画家によるケロロの漫画が多数。どうも他の漫画家が描いたケロロは同人誌臭がしてしまうが、なかなか面白い作品もあった。

付録は、「ケロッチ」という腕時計。つくりはいたってチャチだがカワイイ。雑誌付録の規制が緩和されて以来さまざまな付録付き雑誌を目にしてきたが、付録に時計が付くなんて豪華な時代になったものだ。それと、組立式紙工作の「ケロロバス」。いちおうプルバックモーターが付いており、走らせられる構造になっている。

応募者全員サービスは、「お風呂セット」。1700円はちと高いが、お風呂セット自体は魅力的。

なんだかんだ言ってけっこう楽しめてしまった。表紙がいかにも幼児誌然としているので買うのをためらうかもしれないが、ケロロファンなら買って損はないかも。

ドラえもん(わさドラ)第10回「好きでたまらニャい」「王かんコレクション」

※6/18追記済

今日の話は面白かったなあ・・・。わさドラ一連のギャグ作品の中でも出色の出来ではなかろうか。原作の再現度も高いし、アニメオリジナルの演出も上手く効いていた。私は初回以外は録画をしていない。というのも、ビデオデッキ1台しか我が家にはないからだ。なので今日は録画すれば良かったとちょっと後悔。

◆「好きでたまらニャい」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ・演出:玉野陽美 作画監督:針金屋英郎
出典:てんとう虫コミックス第7巻

数あるドラえもんの短編の中でも、異色の作品である本作。今日の読売新聞でも紹介されていた通り、秘密道具が一切登場しない話だし、猫に恋するドラの乙女チックな純情さや壊れっぷりが楽しい作品である。いつもとは立場が逆転してのび太が指導者的立場になっているのにも注目。また、道具を一切登場させずとも恋愛の悲喜交々をギャグとして描き切ってしまう藤本先生の技量にも感服する。

この話はほとんどをのび太とドラで引っ張っているにもかかわらず、のび太もドラも非常に表情豊かだ。初期の原作特有のはっちゃけた絵も楽しい。今回はそれを脚本・作画含めて余すところなく再現しており、アニメとして無理のないような演出やアニメらしいキャラの動きも極めて良好だった。

特に印象的だったシーンを挙げてみると・・・

・丸くなったドラ
猫のように体を丸めてゴロゴロしている。ドラえもんってやっぱりネコ型ロボットなんだと感じさせるシーン。いつもはクールでいることが多いドラ。だが、話の冒頭からして何かおかしい。しょっぱなからただならぬ雰囲気を感じさせる。丸まったドラの足の部分は原作同様に渦巻状に描かれていたのは良かった。

・「ポヤ~ン」としたドラ
目が互い違いになっているドラ。ひげも乱れていてもはや放心状態。食欲がないと言いつつ、のび太のおかずにまで手を出す始末。わさびさんの声もなかなかハマっていた。

・のび太に水をぶっ掛けるドラ
ドラがいつもとおかしいと思ったのび太は、親切心から洗面器に水を入れてドラに顔を洗うように言う。しかしドラは「どうもありがと。」と言いながらのび太に水をぶっ掛けて立ち去ってしまう。このドラのシュールな動きが笑わせてくれる。

・「ギャッ、化けネコ。」
居間に立ち寄ったのび太は耳のついた巨大な影を目の当たりにして仰天してしまう。アニメではその影に目まで付いていたりしてやや大げさに描かれていた。アニメでは多少誇張した方が印象に残りやすいので、こういう演出の仕方でも良いだろう。

・付け耳ドラ
自ら耳を作って自分自身にくっ付けるなんて、何ともいじらしい。耳を付けると、多少ネコらしくなり、可愛らしさや凛々しさも増しているような印象を受ける。でも、間が抜けて映るのか、ドラはやっぱりダメだと言う。原作で使われていた「いかさない」という台詞は、きっと当時流行っていた「イカす」という流行語なのだろう。

・笑い転げるのび太
いくらなんでも笑い過ぎだと思わせるような笑い方は実に良い。ドラに悩み事があるというだけでのびたは笑っている。自分のことは棚に上げてドラを馬鹿にするのび太であった。

・怒って立ち去るドラ
怒った時の表情が原作通りだ。下唇を曲げてしまうくらい怒っている。そりゃああれだけ笑われたら怒るだろうな。

・「エエッ、好きなネコができた?」
原作でも有名なのび太の面白フェイスが見られるひとコマ。さすが藤本先生、と思わせるほど笑わせてくれる顔だ。これも今回は再現してくれて非常に嬉しかった。

・のび太の服の中に隠れるドラ
頭がでかすぎたのか、ほとんど隠れられていないドラちゃん。あのマヌケさが面白い。

・ヤスリで体をこするドラ
出ました、ヤスリダイエット!やはり何度見ても笑える。私はこのシーンが大好きで、実際に動く映像となって画面に現れた時は笑いと嬉しさで舞い上がりそうになってしまった。ヤスリで体を磨くなんて、ロボットらしいと当時の私は思っていた。

・2本のヤスリ
律儀にもヤスリが2本置かれているシーンが描かれていたのは素晴らしい。ヤスリでこするシーンは2回出てくるが、ドラは2回とも別のヤスリを使っていたわけだ。ドラの律儀さとマヌケさが暗示されているようで好感触だった。

・爆弾ドラ
木槌で頭を叩くのはダメだったらしいが、マッチで爆弾に火をつけて爆発させようとしたシーンは健在。木槌だろうと爆弾だろうと危なっかしいネタには変わらない気がするが、平気でそういうネタを制作してくれるスタッフに拍手。マッチで火をつけるシーンが細かく描かれていたのは良かった。

・のび太の服で鼻をかむドラ
のび太に感謝しておきながら、図々しくものび太の服で鼻をかむドラが面白い。

・原作扉絵にあるドラの絵の再現
単行本7巻「好きでたまらニャい」の扉絵では、目を十字にしてロマンティックに夢見る少女といった雰囲気のドラがナンセンスな雰囲気たっぷりに描かれている。本当にこの一枚絵だけでも傑作と思わせてしまうほどだ。普段は決して使われることのない「扉絵」をアニメのワンシーンに取り入れてくれた制作者には拍手を送りたい。原作の扉絵は一枚絵として完成度が非常に高いので一見の価値あり。

・理屈っぽいドラ
中の上の天気とか景気問題とかやけに理屈っぽいドラ。原作後期は特にそうだが、ドラはけっこう理屈っぽい面がある。今回はただボケていただけかもしれないが。

・屋根の上のネコとドラ
ロマンティックな雰囲気の中、夜に屋根の上でネコとドラがうっとりと寄り添っている。これはドラの妄想なわけだが、ネコもドラも可愛らしく、ドラって純情なんだなと思わせてくれる。

・「だめ・・・、とてもだめ。」
ジャイアン・スネ夫の台詞の改変(ウスラデブ云々)は少々残念だが、丸くなるドラや、家にピューッと駆け込むドラはテンポも良くアニメらしいスピード感が感じられて好印象だった。

・出木杉の登場
しずかちゃんの約束の相手としてチョイ役だが出木杉が登場。一瞬だが前回登場時の声よりも良かった。「しずかくん」という呼び方もなかなかハマっていた。

・ラストシーン
あっけなくネコはドラと友達になってくれた。文句を言うのび太を気にも留めず、微笑ましいくらいにやかましく騒ぎ立てるネコとドラ。垂れ目の再現も良かった。

全体として、原作の再現度・声・演出・脚本、どれをとっても原作の良さを生かしつつアニメとしてテンポ良くまとまっており、出来は素晴らしかった。見ているときは理屈抜きで笑っていた。また、高橋ナツコさんが脚本の回は全体的に質が高いと感じた。各キャラクターの表情が豊かで、それだけで笑わせてくれる本作。何だか、童心に帰ってケラケラと笑い、そして気持ちがほのぼのとするような気がした。

◆「ドラえもんミニシアター」

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 原画:木村陽子

ロボットえんぴつとロボットけしゴムの話。連載最初期に描かれた作品であり、とても楽しそうな作品だ。切り絵風の作画にとてもマッチしていた。ラストの禿げ上がったのび太が面白い。作画が大山ドラ風味だった。

◆「王かんコレクション」

脚本:早川 正 絵コンテ・演出・作画監督:古屋勝悟
出典:てんとう虫コミックス第9巻

「今どき王冠?」なんて声が聞こえてきそうだが、この話は流行という現象をギャグというオブラートに包みながら皮肉った一種の風刺話でもある。事実、今手元にある「藤子・F・不二雄自選集 ドラえもん」では「風刺の世界」にカテゴライズされている作品だ。逆に、今王冠というものをテーマに扱うことで滑稽さが増すのではないだろうか。

私が子どもの頃というと10年くらい前だが、その頃は比較的王冠は残っていて、法事等の際にジュースが出された時はなんとなく持って帰っていた記憶がある。現在ではビール位でしか見られなくなってしまったし、飲食店のジュースからも王冠付きのビンは次第に姿を消しつつあるという。しかし、最近コカコーラがビンのコーラでコマーシャルを放送しているように、まだ健在なのだろうかと思わせてくれる場面もある。

・「切手集めなんて渋い趣味だなあ。」
冒頭、スネ夫がいつもの面々に切手のコレクションを自慢している。するとジャイアンが「切手集めなんて渋い趣味だなあ。」と言った。これはアニメオリジナルの台詞だが、現在では子どもにはめっきり興味を持たれなくなってしまった切手収集という趣味に対するフォローとして機能していたように思う。私は小学校高学年~中学生前半にかけて切手を集めていたこともあって、切手には少し馴染みがある。スネ夫も持っている、かの有名な切手ファンなら誰でも一度は憧れる「月に雁」も知っている(アニメでは心なしか「月に鴨」って聞こえた気がするのだが・・・気のせいだろうか?)。その頃は「20世紀デザイン切手」シリーズという凝ったデザインの切手シートが発売されていた。20世紀の歴史を振り返るというコンセプトで2ヶ月に1回発行されており、私は予約してまで全シリーズ集めてしまった。今でも本棚に大事にしまってある。切手といえば「ドラえもん切手」というシール型の切手シートも発売されていた。もちろん私も購入し、確か2セットくらい買った記憶がある。私が集めていた切手なんてごく少数だが、今でも大事にとってあるし、良き思い出の一つになっている。

・物の価値についての説明
ドラが理屈っぽい説明をする場面では、わさびさんはまだ少し説得力に欠ける気がしていたのだが、今回の説明は今までで一番良かった。煌びやかな宝石や骨董品の絵をバックにしつつ、カラスと一緒に動くゴミ収集車や、切手を蹴り飛ばす仕草を見せるドラが好印象だった。

・「流行性ネコシャクシウィルス」
原作では「流行性ネコシャクシビールス」。「ビールス」とは、「ウィルス」の古い読み方。この道具は「ウィルス」がまずいかもしれないとか、「ネコシャクシ」が引っかかりそうとか、要らぬ心配をしてしまっていたのだが、「ビールス」→「ウィルス」の変更程度だったので安心した。よく見ると、わさドラになってから表現規制について気になり始めた私がいる。表現の自由は、発信側と受信側の相互の信頼関係によって上手く機能するような気がする。

・ウィルスの演出
ウィルスをばら撒くなどという誰かさんが目の敵にしそうな題材を、ウィルスを育てる時のほのぼのとした雰囲気やばら撒く時のキラキラとした表現で上手くオブラートに包んだと思う。

・印刷ずれの王冠
「パンダグレープ」と書いてあったのは良かった。スネ夫の怒った表情もGood。この話に出てくる王冠の中では、実際の王冠コレクターならば、スネ夫が持っているこの印刷ずれの王冠を一番に欲しがるだろう。

・手招きするのび太
指でクイックイッと手招きするのび太。さりげない演出だがのび太の自信が見え隠れしているようだった。

・王冠を広げる時の演出
のび太が自慢?の王冠コレクションを皆に披露する時の演出は、CGを用いて派手に王冠を撒き散らしていた。王冠と言うものにいささかのナンセンスな雰囲気を与えているようで割と良かった。

・ジュースを飲み過ぎたジャイアン
胃の中のジュースが音を立てている様子や、千鳥足の動き方などは上手く表現されていた。

・スネ夫のパパの登場
田中秀幸さんというベテラン声優の方が声を当てられていた。一瞬の登場だが違和感なく溶け込んでいた。さりげなく着物を着ていたのにも注目。

・物の値打ちについての説明
空き地で王冠コレクションの数を自慢している友人たちのところへ、ドラとのび太がやってきて物の値打ちについて説明する。原作では「少ししかないものが値打ちが高い」と言うだけだが、今回はビンを開けたときの曲がりや塗装の剥げた跡など、マニアックな知識をひけらかす。これらの台詞は様々なコレクションが一般化した現代だからこそ説得力があり、かつ滑稽に聞こえる。テレビ東京系の「なんでも鑑定団」を毎週見ている私も思わず「うんうん」とうなずいてしまった。

・三河屋で8月12日に買ったスキットサイダー
原作で初めて読んだ時はこのサイダー(原作ではコラコーラ)の値打ちが高いと本気で信じていた。最近になって、「世の中ウソだらけ」の100円アイスと50円アイスの詭弁に勝るとも劣らない詭弁術だと思うようになった。ただ、アニメだと疑問に思う人もいるようだから、わざわざご丁寧に「三河屋半蔵」のサイン入りのレシートまでくっ付けて、説得力を出そうと試みていた。と同時に、ナンセンスな雰囲気も増加し、笑いのツボをより多く刺激する形となった。ちなみにスキットサイダーの値段は105円だった。

・スネ夫の顔マネをするのび太
なかなか良かった。ドラはスネ夫の顔マネをしたことがあるが、のび太は初めてだ。スネ夫を馬鹿にしている感じがよく伝わってきて笑えるギャグになっていた。

・駅前の王冠屋さん
のび太とドラが帰りがけにパパが王冠屋に並んでいるのを目撃する。パパは今月の小遣い全額をはたいて買ったという王冠をひけらかした。最後のオチにつなげるためのパパの行為をより明確にするためにも良い演出だったと言えよう。購入した王冠の値段も原作の「2000円」から「今月の小遣い全額」にまで跳ね上がっていた。

・夕日をバックにした王冠コレクター玉野隼人氏の登場シーン
非常に効果的で、趣を感じさせる演出だと思う。これからの王冠コレクションの終焉を暗示するようでもあり、王冠コレクターの不気味さも醸し出していた。このシーンからハッピーエンドは想像し難いだろう。

・王冠オークション
原作では王冠コレクターのおじさん一人が200万円で譲ってくれとのび太とドラにせがむのだが、今回は中年女性と青年が登場しオークションのような雰囲気に。追加の2人のキャラも藤子Fテイストが感じられなかなか良かった。金に目がくらんで表情が変化していくのび太とドラも多少大げさだが面白い。とうとう1000万円で譲ってくれとせがむが、ウィルスの効き目が切れておじゃんになってしまった。

・オチ
のび太とドラが残念がる様子だけでは弱いと判断したのか、パパとママのやり取りを最後に持ってきてオチとした。このシーンも上手くまとまっていた。

全体としては、脚本以外をすべて同じ人が担当しているだけあって多少アクが強く大げさな演出も見られたが、大山ドラ末期のような不快感は感じなかった。「好きでたまらニャい」は傑作だったが、「王かんコレクション」も負けず劣らず傑作だと思う。この話は物の価値なんて結局人それぞれであるということと、流行という社会現象を判りやすく私たちに伝えてくれる。鑑定やオークションが身近になった現代だからこそ、この話の持つナンセンスさと深さがより多くの意味を持って私たちに語りかけてくるような気がした。少し調べてみたが、この話は経済学の基本概念である「使用価値」と「交換価値」の違いを分かりやすく描いているようにも受け取れるという。う~む、奥が深い。現代でも通用する話を描く藤子F先生はやっぱりすごい。

来週は「おかしなおかしなかさ」と「まあまあ棒」の2本。今週が良かったので、来週にも期待している。7月1日の1時間スペシャルにも期待。

「日経エンタテインメント!」7月号に大山のぶ代と飯島愛の対談記事が掲載

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前日に引き続き、TOJHOさんの「MISTTIMES.com Blog」での記事に触発され、今日の学校帰りに書店に立ち寄り、「日経エンタテインメント!」7月号を購入してきた。タイトルにもあるとおり、大山のぶ代さんと飯島愛さんの対談記事が掲載されているためである。大山のぶ代さんがこうして雑誌等のメディアで語る機会は余りないので、大山さんの思いが聞ける貴重な資料になり得るであろう。

対談記事は本誌の最後の方に3ページほどあるだけで扱い自体は小さい。しかし、飯島愛さんもドラえもんファンとしての一面を見せており、なかなか興味深い。やはり、大山さんが声優交代に関してどのような思いでおられるのかといったことが話題の中心となっている。まさか全文をここに書くわけにはいかないので、気になったところをここで紹介したい。

飯島「昔高いキーで歌っていた歌手が、今歌うと声が低くなっちゃうことってありますよね。それは声優さんにもありますか?」
大山「私たちの場合は逆だったのね。最初のころはもっと声が太かったの。というのは、スタートした時にドラえもんは3頭身で、頭、おなか、あんよだったのね。だんだん頭とおなかとあんよ一緒になって2頭身に小さくなった。気がついたらみんな声が高く、幼く演じるようになっていたの。」



やはり、大山末期のドラえもんは幼稚になったということには声優さんたちが少なからず影響していたということだろうか。ただ、大山さんは以前にも「ますます声が若返っている」旨の発言をされたことがあり、声が高くなっていったというのにはいささかの疑問を感じる。

飯島「次のドラえもんの人にどんなメッセージを贈ったんですが?」
大山「『心を伝えてね』と言ったの。一応私は1ドラ(1番目のドラえもん)で、よく『2ドラに望むことは?』と聞かれるの。そのたびに、ドラえもんの優しい心を伝えてもらいたい、と言っているの。でもきっと次のドラえもん、水田わさびちゃんは大丈夫だと思うの。」



大山さん自身の口から、次の声優に向けてのメッセージが聞ける貴重な文章である。余り多くは語らず、次世代に任せているという印象を受ける。これは藤子アニメに対する藤子・F・不二雄先生の姿勢と相通ずる部分もあるのかもしれない。

「ドラえもんって、こういう声だったんですね。」
この言葉は、大山さんがメディアに出演するたびにしばしば口にしていた言葉である。この言葉は、F先生が大山さんの声を聞いて発した言葉と伝えられている。大山さんはこの言葉を「最大の褒め言葉」と受け取った。

ただ、F先生自身がアニメや声優について語った文章はほとんどない。スタッフや声優陣を信頼して任せていたのだろう。ただ、この言葉は少々独り歩きしすぎたのではないかと感じることもある。私は、この言葉にそれ以上の意味もそれ以下の意味も見出すことはできない。この言葉が理由なのかどうかは分からないが、「大山さんは藤子先生自身が選んだ」とか、「大山さんは藤子先生が認めた人・お墨付きの人」といったことを言うためや、はたまたわさドラを叩くための論拠となっているような印象を受ける。少なくとも、F先生が声優の選考に関与していたという記録は見つかっていない。また、今はご存命でないF先生のことを安易にとやかく言うのは避けたいのだが、もし新しい声優の声を聞いても、F先生は先述の言葉とほぼ同じ意味の言葉を述べられたのではないだろうかと推測する。

この記事では他にも、飯島さんの思い出話とか(「魔界大冒険」と「宇宙小戦争」をMy Favoritesに挙げているのが共感できる)、大山ドラ時代の苦労話とか引退時の思いなどがもう少し詳細に語られている。ファンの皆様におかれましては、立ち読みでも構わないのでぜひ全文をお読みになることをお勧めしたい。



「ウチくる!?」(フジテレビ系)に大山のぶ代さんらが出演

とある掲示板で事前に予告されていたお陰で、日曜日の正午からフジテレビ系で放送された「ウチくる!?」の全ての放送内容を見ることができた。

私と同じ出身県・出身市の中山秀征さんが出演しているということもあり、元々よく見ている番組なのだが、今日は何と大山のぶ代さんら旧声優陣の皆さんが出演なさるという。これはチェックしないわけにはいかない。

放送内容は、時折ジョークを交えつつ、大山さんゆかりのお店で料理を食べながら「ハリスの旋風」や大山ドラ時代の思い出話を語って番組は進んだ。料理研究家としての顔もある大山さんらしい一面も垣間見える終始穏やかな放送内容だった。隣の席には前のび太役の小原乃梨子さんも座られていた。お二人はとても仲が良さそうで、どこぞの頭の弱い週刊誌が書きなぐった不仲説なぞ吹っ飛んでしまうような勢いだった。

波田陽区のコーナーでは、わずかだが前ジャイアン役のたてかべ氏、前スネ夫役の肝付氏、前しずか役の野村さんも出演なさって、大山さんへのメッセージを述べられていた。こちらもとても仲良さそうで、お三方の声を聴いて懐かしさで胸がいっぱいになった。波田陽区もそれほどハズしていなかったので良しとしよう。

クイズ形式の「ドラえもんトリビア」のコーナーがあった。「ドラえもんのしっぽの機能」・「ドラえもんが所有する四次元ポケットの数」・「野比家は分譲地か借家か」・「連載開始時と現在でのドラえもんの頭身・体型の違い」など、内容は常識中の常識なのだが、野比家は借家だというくだりでは中山さんが薀蓄を披露して、大山さん・小原さんが聞き入るというちょっと珍しい光景が見られた。また、版権の関係でアニメや原作のカットは使えないため、昔と今の頭身の違いを説明するためにドラえもんのフィギュアが使われた。このフィギュアは雑誌「ぼく、ドラえもん」等でたびたび登場する原作テイストあふれるフィギュアなのだが、連載開始時のドラえもんを再現したフィギュアも用意されており、思わず目を丸くしてしまった。私は連載開始時のずんぐりむっくりで少々マヌケなドラも好きだ。そんなマニアックな人形もあったとは・・・。一つ文句を付けるとすれば、手足に肌色を塗って欲しいところ。

原作の「さようなら、ドラえもん」を使って朗読をするコーナーもあった。のび太のママ役は飯島愛さん、ジャイアンは中山さんがそれぞれ当てた。ご多分に漏れず絵は見せてもらえなかったが、やはりお二人の演技には熱がこもっていた。中山さん、飯島さんもそれなりにキャラに合った声を出せていたのは好印象だった。私も思わず目頭が熱くなりそうだった。飯島さんもドラファンとしてそれなりの見識はあるようだ。

長年の付き合いだという宍戸錠氏や毒蝮三太夫氏も出演なさった。毒蝮氏の毒舌を交えたトークの中で、別項で述べた通り、大山さんは男女平等教育への疑問を語られた。私はその言葉にとても共感している。

最後は大山さんの夫で俳優の砂川啓介氏も交えての進行となった。はじめはドラえもんの夫だのパパだの言われることに嫌気がさしていた時期もあったと、苦労話も語られた。また、お二人の間にはお子さんががいない。しかし、子どもがいないなりに楽しくやっていこうと前向きに捉える姿は印象的であった。大人として、それぞれ身をわきまえている。だからこそ仲良く過ごしてこられたのだろうと感じた。砂川氏が大山さんへ送る手紙を朗読すると、大山さんは目頭を押さえていらっしゃった。

全体として、とても好感の持てる番組内容だった。まだまだお元気だし、続投を望む声もあるかもしれない。しかし、引退は大山さんら自身が前々から準備をして進められてきたこと。むしろ、何かある前に、おばあちゃんのようにしわがれてしまう前に身を引く決意をなさったそのプロ意識に、私たちは共感すべきではないだろうか。大山さんが自身のことを「1ドラ」、わさびさんを「2ドラ」と呼び、いつまでも続いて欲しいというその願いを汲み取っているからこそ、私はわさドラを「あったかい目」で見守っていこうと感じるのだ。この番組の放送後にいくつかのサイトの掲示板で見られた、わさドラをこき下ろし、大山ドラを隅から隅まで神格化するような書き込みには、疑問を感じざるを得ない。その人たちは本当にドラえもんを愛しているのかと、大山さんの次世代への思いを汲み取っているのかと。彼らはやたらと大山さんの名前を持ち出すが、果たして原作者の藤子・F・不二雄先生のことはどれだけ考えているのだろうかと。私にはそんな書き込みがいささか軽薄に思えるのだ。もちろん、わさドラには現状でいくつかの問題点も出てきているし、私も全てを肯定しているわけではない。しかし、近年のドラに比べて、志が高く、作品として楽しめるクオリティの高いアニメになっていることは事実なのではないだろうか。キャストが変わって悲しいのは分かる。しかし、どうしてその悲しみを新しい物への中傷で昇華させようとするのか。私は前々から言っている通り、「原作が好き、でも大山ドラもわさドラもどちらも好き」というスタンスだ。キャストが変わったからといって、新しい物を全否定するような論理展開になぞ結び付けられるはずがない。少なくとも、いい方向に向かいつつあるのは確かなのだから、ドラえもんが言っていたように「あったか~い目」で見守っていこうと思う。

TOJHO(ケデラッタ)様の「Misttimes.com Blog」でも詳しく述べられている。そちらもぜひ参照されたい。

ドラえもん(わさドラ)第9回「ドラえもんだらけ」「ココロコロン」

よりによって今日に限って模擬試験などという厄介なものに巻き込まれ、リアルタイムで見ることができなかった。最近原作とともにハマっている「ケロロ軍曹」と一緒にビデオを予約録画していたから何の問題もなく見られたのだが、DVDレコーダーやTVチューナー付パソコンがうらやましく思ったりもする。

◆「ドラえもんだらけ」

脚本:早川正 絵コンテ:前田康成 演出:宮本幸裕 作画監督:西本真弓
出典:てんとう虫コミックス第5巻

タイムパラドックスをわずか数ページの中にギャグとして描ききった作品として、「狂ドラ」が見られる作品として、しばしばドラえもんの短編の傑作として挙げられる作品の一つである。タイムパラドックスなどという奇妙奇天烈なカラクリを、痛快なギャグとしてわずか数ページの中に描き切ってしまう藤本先生の技量は見事と言うほかない。アニメではどうなるのか、非常に興味深かった。

冒頭の、ドラ焼きを餌にして宿題を頼むのび太とドラの掛け合いは微笑ましくて非常に良かった。芝居がかったのび太の言い方とか、言われて調子に乗るドラとか。特に、ヒゲをピクピクさせるドラは愛嬌があり、わさドラならではの表現だと感じた。いったん止めて、また再開するなどドラ焼きをヤケ食いするときのドラの描かれ方も良い。冒頭のシーンは声優さんの声も非常にハマっており、テンポや間の取り方も良かった。

原作のこの話では唯一?「のび太の部屋の隣の部屋」が登場する。宿題をするドラの邪魔にならないようにのび太はその部屋で寝るのだが、初期の原作話なので、藤本先生もいちいち間取りを設定して描いていたわけではないだろうから、言わばご都合主義的に登場した部屋とも言える。アニメでは間取りも細かく設定するので、一般的に野比家の2階は1部屋ということになっているから、アニメもそれに合わせてある。押入れも場面の一つとなっており、押入れで寝るわけにはいかないので、のび太は廊下で寝ることで対処した。「3 3」の目で眠っているのび太も良かったが、部屋の中で騒ぎながら宿題をしているドラたちと、それに気づく素振りも見せず眠りこけているのび太との対比が面白い場面である。やや長めに時間を取って描かれていたが、まずまずの出来。部屋から出るといったドラの露出はもう少し控えめの方がいいかもしれないと思った。

この話のハイライトと言えば、やはり狂ったドラだろう。「やろう、ぶっころしてやる。」「きゃあ、じぶんごろし。」「じぶんどうしのあらそいは、みにくいものだ。」などといった台詞はよくドラえもんの「迷ゼリフ」として採りあげられる。過激な台詞のカットはある程度仕方ない部分もあると思うので、特に気にはしていない。しかし、こういうつまらないことでいちいち揚げ足を取られる世の中になってしまったとも感じる。つい先程は山口県で高校生が教室に爆発物を投げ込んで多数の生徒を怪我させたというニュースが飛び込んできたばかりだし・・・。見る、見ないも本人の自由という漫画ならではの表現ということにしておこう。でも、こういうドラの台詞に、私はものすごく共感できる部分があるのだ。考えてもみて欲しい。仮に宿題を仕上げるのに1時間30分掛かるとして、帰って30分寝たと思ったら起こされ、宿題を仕上げて帰ったらまた起こされ、・・・・・その繰り返し。そりゃあ、たとえ自分といえどぶっ殺したくもなるよなあ・・・と。

台詞ではなく、場面展開や演出などの観点から見てみると、やや迫力不足に感じることもあったが、それは原作が余りにも強烈過ぎるからであって、いちいち比較することをしなければ、アニメとしては健闘していると思う。ぶち切れたドラの壊れっぷりもなかなか良い。8時間後のドラは「いいかげんにしろ!」とやや控えめに描かれていたが、6時間後のドラがのび太とやり合うシーンにスポットライトを移したような恰好となった。6時間後のドラがのび太を追い掛け回すシーンや、のび太と物を投げあうシーンは、そのマヌケっぷりが逆に笑いのツボを突かれた。ウーウーとうなるドラはもはや言葉にならないといった感じでこれもアリだろうと思った。全体としてはもうひと頑張りと言うこともできるが、台詞とは関係ない部分での黒さが増していたシーンもあり、なかなか健闘した出来だと思う。


◆「ドラえもんミニシアター」

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 原画:木村陽子

以前にも見たクレイアート風の作画。この作品では個々のキャラクターが忠実に描かれていて好感が持てた。付けるとどこでも開けるチャックで遊ぶ楽しそうな様子が描かれている。なんだかあっけなく終わってしまった気もするが。

◆「ココロコロン」

脚本:大野木寛 絵コンテ:前田康成 演出:宮本幸裕 作画監督:菅野智之
出典:てんとう虫コミックス第20巻

ほのぼの感動系のお話。今改めて原作を読み返してみたが、わずか7ページしかない。オモイデコロンのシーンが小さい頃から好きで、ドラの短編の中で好きな話の一つになっている。

印象深いシーンを挙げてみる。冒頭、犬に追いかけられているのび太をものともせず捨てられた人形に気を配るしずかちゃんがGood。持ち主を探し出す道具を出せとねだるのび太に「ないよ。」とあっさりと突き放す「白けドラ」もGood。結局ドラが出した「ココロコロン」という道具。ネーミングセンスもナイスだが、「物の心がわかる」というコンセプトもまたすばらしい。言葉ではなく、心で伝える。こういった類の表現はアニメの本領が発揮できると思ったし、実際の作品を見ても人形の描き方が非常に丁寧で好感が持てた。ココロコロンのふたを口で開けるドラがかわいらしかった。かわいらしいといえば、髪をほどいたしずかちゃんも。

途中、スネ夫にもらったおもちゃを捨てに行くジャイアンのシーンが追加されていたが、昔のブリキのおもちゃ風のロボットに混じって、AIBOに似た犬のロボットの姿が。このシーンは唐突に感じたが、ココロコロンを付けられたおもちゃたちに「電池が入っているから自分で帰れるだろ。」とドラが言っていたのには妙に納得してしまった。いとも簡単に人形を捨ててしまう持ち主の女の子。これは決して共感できないわけではない。ホイホイと物を捨ててしまうのが今の世の中だから。ひねくれた見方をすれば、むしろこの女の子の方が素直と言った方がいいのかも。でも、だからこそオモイデコロンのシーンが映えてくるのだろうとも思う。思い出を取り戻した女の子は人形の元に歩み寄り、涙を流しながらそっと抱きしめる。ホロリとさせられるシーンだ。最後は、夜更かしをしてホラー映画を見ているスネ夫の元に先程のおもちゃが帰ってきてスネ夫がビビりまくるというオチが付け加えられていた。短い原作話に無理やり話を付け足したようで蛇足のようにも感じるが、よくある日本昔話のような対比のさせ方で、個人的にはさほど気にならなかった。

この話では、物を大切にしましょうという教訓ではなく、「誰だって思い出はあるでしょ?」というさりげないメッセージが感じ取れる。小さい頃買ってもらったおもちゃ。夢中になって遊んでいても、いつかは見向きもしなくなり、やがては捨てられてしまうかもしれない。それは人間誰でも経験することで、ある意味当たり前のことのように感じるし、人形の持ち主の女の子を振り向かせようとするドラ・のび太・しずかちゃんがやけに大人っぽく見えた。そんなことを経験しながら人間はいつしか大人になっていくのだ。でも、そうしたうちに忘れてしまった「思い出」というのがある。そんな思い出を呼び起こしてくれる「オモイデコロン」。「ココロコロン」とともに、ドラの道具の中で最もシャレた道具のうちの一つだろう。「ココロコロン」のワンシーンに似たシーンが映画「トイ・ストーリー」の中にもある。人間の世界をおもちゃの視点から描いたディズニーアニメのヒット作だが、「トイ・ストーリー」よりもずっと昔に、ドラえもんは先取りしていたのだ。今回の出来は、割と気に入ったので良しとする。

来週は「好きでたまらニャい」「王かんコレクション」の2本。またまたニクいラインナップだこと。どちらの話も気になってしょうがニャい。

Coldplay / X&Y

Coldplay / X&Y


今回はボーカルのクリス自ら「色々なところからパクった。」とのたまっていたコールドプレイの待望の3rdアルバム「X&Y」がついに発売した。今作はとにかく計算しつくされた音で隙のない印象だ。どの曲も聴きやすく、まるでベスト盤を聴いているような感じだった。曲目はこちら。メンバー全員が曲目解説をしてくれている。記事は「BARKS」より引用した。

1.「Square One」
クリス・マーティン:俺たち全員、この曲に満足してる。みんながベストを尽くしたよ。
ガイ・ベリーマン:出来てすぐに、オープニング・トラックにすべきだって思った。俺たちにとって革新的なものだってことがわかると思う。

2.「What If」
マーティン:天から降りてきた曲。ソング・ライティングは魚釣りみたいなものだって思ってる。いい道具を揃えることもできるし、自分が何をしているのかも把握してる。でも釣れる魚の大きさをコントロールすることはできない。これは、やってきたものを釣り上げた曲。

3.「White Shadows」
ウィル・チャンピオン:レコーディング初期、ケン・ネルソンと制作してたころから生き残った数少ないトラックの1曲。
ベリーマン:多分、俺が1番好きな曲。いままでの曲とは全く違う。ジョニーのギターには鳥肌が立つ。

4.「Fix You」
ベリーマン:パワフルなエンディング。メッセージが素晴らしい。
マーティン:ピクシーズの「Where Is My Mind」とジミー・クリフの「Many Rivers To Cross」にインスパイアされた。損失や損失に立ち向かうことについて歌った初めての曲。

5.「Talk」
ベリーマン:ほかの人のメロディを使った初めての曲。クラフトワークの「Computer Love」。あのリフを聴いたとき「俺たちが作ったんだったらよかったのに」って思ったんだ。でももう、それは無理だから、盗むことにした!

6.「X&Y」
ジョニー・バックランド:いままでで1番サイケな曲。そして、ものすごくビートルズっぽい。
マーティン:ビートルズを目指した曲。傲慢になりたくないけど、先週ライヴでやったら、すっごくよかった。

7.「Speed Of Sound」
ベリーマン:前作と今作の橋渡しになる曲。1stにピッタリだって思った。
マーティン:まず、ケイト・ブッシュみたいな曲を作ろうとしたんだ。そして、以前は当たり前と思っていたものに対する畏怖の念を歌詞で表したかった。俺たちはみんな、いつだって素晴らしいものに囲まれてる。それを認識しようってこと。

8.「A Message」
バックランド:今作で最後に書かれた曲。1日半でレコーディングした。

9.「Low」
バックランド:ターニングポイントとなった曲。自分たちのやってることに対して再び情熱を持てた。
マーティン:そういう素晴らしい感情を持てたのは。テクノロジーもプロデューサーもマネージャーもなにもない1室でプレイしてたからじゃないかな。この曲がきっかけで、全曲をレコーディングし直すことにしたんだ。ほんとにターニングポイントになったよ。

10.「The Hardest Part」
マーティン:これまでの中で1番ポップ。そして後ろ向きな曲。やり玉に上がるんじゃないかな。

11.「Swallowed In The Sea」
マーティン:「Fairytale Of New York」を書こうとした。もちろん、あのレベルには達してないけど、口笛で吹きたくなるようなメロディができたんじゃないかな。

12.「Twisted Logic」
マーティン:重くて暗くて、怒ってる。メロディはあまりないけど、そんなことどうでもいい。フェア・トレードやある指導者たちについて、俺たちがどう考えてるか明らかにした。だから気に入ってる。

13.「Kingdom Come (Hidden track)」
チャンピオン:クリスがジョニー・キャッシュのために書いた曲。ライヴで録った唯一のトラック。
マーティン:ほかの人のために書いたものだから、隠れたトラックにしたんだ。それにアルバムの終わりに、ピッタリだからね。俺の親父が喜ぶと思うよ。彼はカントリーの大ファンだからさ。

先行シングル「Speed Of Sound」が米国のビルボードのチャートでイギリスのバンドでは実にビートルズ以来となるTop10入り(8位)を記録し、メンバーのプレッシャーも相当大きかったようだ。前作「静寂の世界」ではグラミー賞まで受賞し、名実ともに今アメリカで最も成功したイギリスのバンドになってしまった。雑誌のインタビュー等を読むと、クリスは情緒不安定なのか少々自暴自棄な所を見せており、気の毒に感じた。まだまだ伸びる実力のあるバンドなのだから、どうか解散せずに末永く活動してもらいたい。

私の感想としては、今作を今の時点での最高傑作に挙げたい。1stや2ndも捨てがたいが、とにかく作りこみが素晴らしいので、ある程度コールドプレイの方向付けがなされたようである。今作が初めてという人や、洋楽を聴いてみたいという人にも良い。私のおすすめは2, 4, 5, 7, 8, 10 。特に「Speed Of Sound」はコールドプレイを代表する曲にひとつになるだろう。聴くたびに印象が違うのもまた良い。私は基本的にUKロック(ブリットポップ)が好きだが、最近はオアシスも良いけれど、まだ若いコールドプレイの方に多大な期待を寄せている。

<関連リンク>
BARKS
BARKS - Coldplay
BARKS - コールドプレイ、アルバム『X&Y』収録曲を解説
BARKS - コールドプレイ、「新作はパクリまくり」
BARKS - コールドプレイ、新作に影響を与えたもの

CSS(スタイルシート)をいじってみる

  • Posted by: Rainyblue
  • 2005-06-07 Tue 11:48:47
  • Web
JUGEMという無料ブログサービスが新規ユーザー登録を再開したので、私も早速登録してみた。元々はJUGEMでブログを始めようかと思っていたのだが、その頃はサーバーの脆弱性から新規ユーザー登録を休止しており、色々と考えた挙句ずめさんの「【無料ブログ比較なら】まあ待て、ブログを借りる前にここを読め。」というブログサーバーの比較記事を読んで、最終的にはURLが独自ドメイン形式で自由度の高いFC2を選んだ。ずめさんのブログはこれから新たにブログを始めようと思っている方や、ブログサーバーの鞍替えをしようと思っている方には非常に有意義なブログなのでぜひご一読願いたい。

先述のJUGEMのサイトに「CSS講座」という記事があり、そこを読んでCSSの基本的な知識を身に付けた。で、早速トップページの画像を自分のお気に入りの画像に交換し、レイアウトも多少いじってみた。確かにCSSがいじれるようになると自由度が増えていく。こうやって既存のテンプレートを自分好みに編集するのもブロガーの楽しみのひとつだ。また新たな楽しみがひとつ増えたようである。個人的にはあるさんの「パンポロリン!」のデザインはすごいなあ・・・と思っている。

ドラえもん(わさドラ)第8回「入れかえロープ物語」「まんが家ジャイ子」

今日の話はどうやら賛否両論に分かれているようだ。良くも悪くもジャイ子の声が余りにもインパクト大だったので肝心の話を忘れるところだった。特に前々から指摘されているように、原作のオチをアニメとしてどのように面白く消化していくかが課題のひとつになりそうだ。

◆「入れかえロープ物語」

脚本:大野木寛 絵コンテ・演出:古屋勝悟 作画監督:富永貞義
出典:てんとう虫コミックス第42巻「男女入れかえ物語」

タイトルの改変が中途半端。恐らくジェンダーとやらに対しての配慮なのかもしれないが、変えるなら変えるで「入れかえロープ」にする方がすっきりするのだが、それではてんとう虫コミックス第15巻「入れかえロープ」とタイトルが被ってしまう。スタッフは少し気にし過ぎのような気もするが・・・。

この話はしずかちゃんの新たな一面が見られる話で興味深い。あるいは「男女入れかえ願望」とでも言うべき願望が炸裂した話でもある。

冒頭のしずかちゃんの回想シーンでは、幼き日のスネ夫やジャイアンたちが木登りをしている。ここでしずかママ同伴なのに注目。これはこの後のしずかちゃんのハジケっぷりに繋げるための伏線とも受け取れる。一緒に木登りをしたがるしずかちゃんだがママは駄目だと言う。そして木から「ドシン!」と落ちてくるのび太に気づいたところでしずかちゃんは我に返る。しずかちゃんのみあえてママ同伴にしたのは前述したとおりだと思う。蛇足だとも受け取れるが、しずかママのしずかちゃんに対するしつけの厳しさを表すため(原作では取り立てて言うほどしずかママは厳しいような印象はないが)という理由もあるのだろうから、これはこれでありなのかもしれない。木の上にいるジャイアンとスネ夫の馬鹿っぽい台詞は健在。北極にペンギンはいないが、これは藤子先生も意図的に書いたのだろう。

入れかえロープで入れ替わる時の演出はグンニャリした感じで面白い。声も入れ替わるのは大山ドラの「45年後・・・」の時と同じ。まだ演じ分けは難しいのかも。むしろ二人とも女の子声なので違和感を感じさせなかった。いずれまた入れかえ系の話を放送する時は声はそのままで演じ分けて欲しい。「僕なんて言葉は使わないわ。」とのび太(姿はしずか)の言葉遣いを注意するしずかちゃん(姿はのび太)の言葉遣いがまんま女の子なのはご愛嬌。

木に登る時の生き生きとした感じや頂上からの眺めの演出はなかなか良い。体はのび太なのだけれど、要は心しだいで木にだって登れてしまうわけだ。しずかちゃんはその後もスネ夫からラジコンを奪い取って上手に操縦してみせたり、野球ではファインプレー&ホームランと抜群の運動神経を見せる。

逆にのび太はしずかの姿でいることに窮屈さを覚える。行儀の悪さをママに注意される始末。結局ドラえもんに泣きついてしまうが、のび太の姿のしずかちゃんは拒否する。この時のしずかちゃん(姿はのび太)は机に足を投げ出していたりとかなり行儀が悪い。これが本来の姿だったりして・・・。「これは双方の合意の問題だから・・・。」という台詞がなかったのは少し残念。しずかちゃんの本棚のラインナップが丁寧に描きこまれていたのにちょっと感動。斜陽の使い方は効果的だった。

この話は「女の子らしくいること」に窮屈さを覚えたしずかちゃんが男の子の姿になった生き生きとした様子が描かれている。藤本先生にジェンダー(社会的性差)の押し付けに対する批判があったのかどうかは定かではないが、今日の教育における「(良い意味での)身体的・文化的性差まで無視したジェンダーフリーの押し付け」がされている傾向があるのは正直言って悲しい。つい最近大山のぶ代さんが「ごきげんよう」という番組に出演されて「小学校を訪問した時、男の子に『くん』、女の子に『さん』と付けて呼ぶのを担任の若い教師に注意された。しかし、日本には昔から男言葉と女言葉があって、『くん』『さん』『わたし』『ぼく』『きみ』『あなた』と呼ぶ素晴らしい文化があるのに、それを壊すことはおかしいのではないか。」とおっしゃっていた。私も大山さんの意見に賛成だ。大体、全員「さん」付けなんて、教師達は均質化されたロボットでも培養したいのかと。まるで男らしく、または女らしくあることを否定し、均質化を押し付けるような今の風潮はいかがなものか。まずはしっかりと性差を認識させ、その上で「自分らしく」振舞えばいいのではないか。良くないのは押し付けであって、しずかちゃんが活発に振舞うのも「自分らしさ」のひとつなのだから。少々きついことを書いてしまったが、昨今のジェンダーフリー(の押し付けとも感じ取れる)教育とやらに欺瞞を感じていたもので。

話としては、オチが少々物足りなく感じることもあったが、テンポがよく、なかなか面白かった。

◆「ドラえもんミニシアター」

絵コンテ・演出:やすみ哲夫 原画:武内大三

今回は再び幼児誌掲載の単行本未収録作品から。「花火の種」を蒔いて、咲いた「花火の花」を楽しむ様子がほのぼのと楽しそうに描かれている。しかし、スタッフが最近同じ顔ぶれのせいか、作画や演出が似たり寄ったりになってきているのはどうなのか。先週とほとんど変わらない。原作初期の絵に似てないことはないが、正直余り上手いとも思えない。デフォルメは大いに結構だが、個性を感じさせる作画を期待したい。

◆「まんが家ジャイ子」

脚本:高橋ナツコ 絵コンテ・演出:塚田庄英 作画監督:中村英一
出典:てんとう虫コミックス第24巻「まんが家ジャイ子」

まず、わさドラになってから個人的には一番のサプライズだったのが、ジャイ子の声。びっくりだ・・・。まさかああいう声になるとは予想していなかった。私は新キャストを違和感などとは別次元で捉えてきたが、違和感を感じたといえば、今回が初めて感じたかも。Yahooの記事(Yahooのトップを堂々と飾っている)を下に載せておくが、山崎バニラさんという方が演じるそうだ。プロの活弁士であり声優という事で、前任者の青木和代さんと比較するのはどうかと思うし、まだ初回なので余りどうこう言うのは控えたいが、もう少し自然な感じでしゃべった方がいいのではないかと思う。あれだとなんだか機械的なロボットの声に聞こえてしまう。ちょっと前任者を意識しすぎかも。ただ、演技自体は下手ではない。また、録画した今回のビデオを繰り返し見た方が、「だんだん自然に聞こえてきた」と述べていたので、やはり現時点で余りどうこう言うのは早計であろう。

「ドラえもん」ジャイ子役は女活弁士…山崎バニラ
 
この春から声優陣が一新された、国民的アニメ「ドラえもん」(テレビ朝日系、金曜午後7時)。そのキャストに女性活弁士の山崎バニラ(27)が加わり、きょう3日放送の「まんが家ジャイ子」から、ジャイアンの妹を演じる。声優としては異色の彼女、そのフシギな素顔に迫った。

身長152センチ、体重は40キロを切る小柄な山崎だが、演じるのは兄のガキ大将・ジャイアンと同じように大きな女の子、ジャイ子。

「しずかちゃん役で最終オーディションまで行ったのですが、私はヒロインより、ジャイ子って感じですね」と声で大暴れするつもりだ。

「ジャイ子役には歌手の和田アキ子の名前も上がったが、バニラの画一的でない声が面白いと評価されたようです」(関係者)

清泉女子大卒業後、活弁士の沢登(さわと)翠に弟子入り。そこで修業し、自身も年200本の映画を見るなどしながら、昨年5月から日本テレビの「月曜映画シネマサイレントナイト」(月曜深夜)でオープニングを担当。大正琴を弾きながら、活弁調で新作映画の紹介をしている。

父親が有名大の教授というカタイ家庭に育ったが、「大学を卒業する時、“2年だけ”の約束で好きな道に入りましたが、今は家族みんなが応援してくれています。活弁の存在を多くの人に知ってもらいたいし、映画女優としても成功したいです」と夢を膨らませている。

(夕刊フジ) - 6月3日17時2分更新



和田アキ子でなくて正直良かった。テレ朝側にはまだまだ執拗にタイアップ路線にしたい連中がいるようで。一刻も早くこの辺の層が一掃されることを願う。

ドラえもんが「マジックおなか」をくすぐるシーンがコミカルで可愛らしい。「へそ返せ!」と骨川家のドアをダンダンと叩くドラとのび太がナンセンス。ただの「返せ!」だった台詞が「へそ返せ!」になったのは細かいことだが面白くて笑ってしまった。

のび太に「はっきり言え!」と言う割には自分は食い下がってしまうドラも面白い。まあのび太もドラを無理やり引き連れてくるわけだが。

この話の以前に「のび太の恋人=ジャイ子」という話があり、これが漫画家を目指すジャイ子の第1話となっているのだが、この話を先に放送した方が良かったのではないか。

オチは青空とスネ夫の悲鳴を対比させていて演出の方向性としてはアリかもと思った。とにかくジャイ子の声に驚いてしまったが、話のできはまずまずといったところ。

来週は「ドラえもんだらけ」と「ココロコロン」の2本。ずいぶん贅沢なラインナップだ・・・。前半は爆笑系、後半は感動系の話だ。特にドラえもんの話の中でも特に人気の高い「ドラえもんだらけ」がどのように作られるのか非常に楽しみだ。わさびさんはきっとこの話には合っているだろう。

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